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🔖 射場始残心に見ゆ心持ち 射場始 初冬 【解説】 嘗て陰暦十月五日頃、宮中弓場殿(ゆばどの)において、天皇が公卿以下群臣の賭射(かけゆみ)を観覧した宮廷行事。家々によってその装いに工夫を凝らしたという。興にのった天子が自ら弓を射た、というような古い記述もうかがわれる。

🔖 終鈴に我と白鳥飛び上がり 白鳥(はくちょう、はくてう)晩冬 【子季語】 スワン、鵠、黒鳥、白鳥来る、大白鳥 【解説】 カモ科の水鳥。鳥の中では大型で全身白い。冬、北から日本へ来て越冬する。

🔖 寒昴いのちの元を点す灯り 寒昴(かんすばる) 三冬 【子季語】 すばる/昴宿/六連星/羽子板星/冬昴 【解説】 冬の夜空に冴え渡る星は美しいが、特に牡牛座に属するスバル星の輝きは印象深い。「すばる」はもともと日本語で星が集まってひとつになるという意味。

🔖 「おらが春」まだほど遠き隙間風 隙間風(すきまかぜ)三冬 【子季語】 ひま洩る風 【解説】 障子や戸の隙間から入ってくる冷たい風のこと。隙間に目張りをしてこれを防いだりする。身にしみる風である。

🔖 冬の夜目には見えない川向こう 冬の夜(ふゆのよ)三冬 【子季語】 冬夜、寒夜 【解説】 「寒き夜」「夜半の冬」などともいう。冬の夜はさえざえと空気が澄んで、星や月も美しく見える。 @洞川温泉

🔖 初時雨狸の笠に助けられ ~泉石 初時雨(はつしぐれ)初冬 【解説】 その年の冬の初めての時雨。冬になってしまったという気持ちが、この季語には込められている。 【例句】 旅人と我名よばれん初しぐれ 初時雨猿も小蓑をほしげなり 芭蕉

🔖 鰤起し漁師の腕の見せどころ 鰤起し(ぶりおこし)三冬 【解説】 北陸の沿岸や佐渡などで十一月の終わり頃から強風と共に雷が鳴ったりする。その頃鰤が回遊してくるのでその雷を鰤起しという。漁師には鰤漁の始まりの合図であり、人々には冬の到来を告げるものでもある。

🔖 ラグビーや捲(めく)れる芝に弾む球 ラグビー 三冬 【解説】 フットボール競技の一つ。発祥はイギリス。サッカーボールを手 に走ったことから始まる。楕円形のボールを奪い合う熱戦は冬の スポーツに相応しい。試合終了を告げる「ノーサイド」の言葉は 爽やかである。

🔖 冬ざれや小枝に残る真っ赤な実 ~泉石 冬ざれ(ふゆざれ)三冬 【子季語】 冬され、冬ざるる 【解説】 冬になり草木が枯れると共に海、山など見渡す限りの景色が荒れ果てた感じをいう。「冬されば」の誤用で「冬され」ともいう。

🔖 信楽の狸を祀る縁起物 狸(たぬき)三冬 【子季語】 たのき、狢 【解説】 日本各地の藪地や人家近くの森などに住む犬に似た夜行性の小動 物。狐と並んで人に親しまれ、化ける動物と考えられてきたが、 腹鼓を打つなどとぼけたおかしみがある。