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植物の種子を口に含むのがこわいことについては、うまく説明がつかない。幼い頃から両親にも不思議がられてきた。正直を言えば見るのも苦手で、いつも隠してもらう。何か生命力のようなものが感じられるのだと思う。それを一緒に口内に含み、うまく分離して出すことができない。直に触れるのがこわい。

ひとり暮らしに果物は少し贅沢で、食べる機会が少ないようにも思う。手がかからず無駄のない苺が好きだったが、桃というものがこんなに美味しいと知らなかった。幼い頃からなぜだか植物の種がこわくて、種を内包したものを口に入れることができず、桃を齧ることも、桜桃を口に含むこともできなかった。

梅も然りで、こわくてうまく食べることができない。誕生日が梅の季節なので、梅を手にいれ梅酒にするのがたのしみのひとつなのだが、我ながらつくるのだけは上達し、梅の実を丸々と仕上げることができるようになっても、やはりこわく、さしてお酒も飲まないため殆ど実家に移し両親や人にあげてしまう。

わたしは自由

6か月前