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【短編小説】佳子と池田

4か月前

生活不規則で、平日はジャンクな外食が多くて。一応気にして休日のランチくらいはヘルシーで健康的な食事中心にしてたんだけど。でも、俺、濃い味好きだから、味付けも濃くなっちゃって。ほらぁ、ばーちゃんも味付け濃かったじゃん。そう、だからこんなに早くこっちへ来ちゃったか。

手紙は捨てて欲しい。そう伝えたはずだった。 「お返しします」ときれいな字で短く綴られた便箋。 彼女の丁寧な対応、その彼女を困らせてしまった自分の情けなさ、届かなかった想い、これからの学校生活への不安。 アスファルトに積もった枯れ葉を、風が吹き飛ばす音が耳の奥に残った。

私は思い切って声をかけた。 突然ごめんね。一人?一緒のクラスになってまだ一度も話したことなかったからさ。「大丈夫」彼女は静かに水の入ったコップを自分の方に寄せた。 その日から、私には指定席ができた。 隣の彼女が笑顔で言った「あの時は、ありがとう」。

「○○3選」とかってよく見かけるけどさぁ、 なんか強制的に進められているようで嫌なんだよなぁ。 うーん確かに。じゃあどんな記事タイトルにします? 「おすすめ、、、順」「順?」 「おすすめ、、、ごと」「ごと?」 やっぱり「選」しかないかなぁ。こうして今日も会議は続いていく。

今回も泣く子も黙るツワモノ達が集っている。文学を愛し、文学に生きる彼ら彼女らの作品をぜひ手にとって頂きたい。 奇人、変人、狂人、エキセントリックなモノカキ達が作り出す、笑いあり、涙ありの感動物語をぜひご一読あれ!

僕は道端でよくソレを拾う。これまで財布やスマホ、色々なモノを拾った。もちろんちゃんと届ける。 今回もまた、沢山のソレを拾った。素通りする人もいたが、僕にはできなかった。 今回も喜んでもらえたようだ。夢や希望の落とし物。これからも「物語」にして沢山の人に届けていきたい。

部長、例の契約取れました! おぉ!本当か!! 今日は昼飯でも行くか。 半年掛けた仕事がようやく実を結んだ。特に頑張った彼の労をねぎらいたい。 昼から豪勢にしすぎたせいか、昼下がり眠気が襲う。 そういえば、本契約はいつになった? え、契約ってなんです? え?

あぁ、すっかりうたた寝をしてしまった。 あれ、眼鏡がない。 「母さん、わしの眼鏡見てない?」 「あー、もしかしたら優ちゃん達が...」 「お父ちゃん、こんなところで寝たら困りまちゅわ」 「うーん」「眼鏡も掛けたままでぇーだらしないわ」 「ほら、孫たちの小道具にされてますよ」

子どもの僕、ちょっと聞いてくれ。 毎日早起きする。 日記は毎日書く。 自由研究や読書感想文は7月中に終わらせる。 宿題ドリルを3回やる。 さらに1学期の復習と2学期の予習をする。 豪華な勉強計画は無理だって。詰め込みは良くないから、コツコツやろ。

「これまで、フリーターだったんですね、何か特技はありますか?プログラムできるとか。」「いえ、まぁ体は丈夫な方です」宇宙怪人から地球を守って感謝はされたが、国家機密を知りすぎた。口外はできない。元ヒーローの再就職活動は前途多難。だが、地球は今日も平和である。

えっ!?頭の奥にしまい込んだあの人が、行き交う人の中に現れた。人違いか。一瞬こちらを見た気がしたけど、私もすぐに目線をそらしてすれ違う。興味も無い。そう思いながらも、20年も前の記憶に引きずり込まれた。なんで、なんで今更…。こちらの事情は完全無視して、忘れていた過去が蘇っていく。