トリック・オア・トリート!バン!彼はわざとらしいびっくり顔で倒れた。玄関マットに赤い染みが広がる。本物みたいな血糊だ。プラスティックの空砲が妙に重くて、手が痺れる。早く起きて、お菓子をくれないだろうか。今夜のために衣装を頑張って作ったのに。彼はまだ倒れている。
俺はピカピカ光るレーザー銃を持っている。ワオ、なんだこいつは、オモチャにしか見えないがホンモノとしか思えない重さだ。 足元には縄文人の死体が転がっている。なぜ縄文人だと分かったか?コイツが博物館とかにいる縄文人そのものの見た目だからだ。 さて、今の状況はなんだ。俺は誰だ。