いきろ いきろ いつまでも いきろ いきろ 旅立ちまで いきろ いきろ 幸せであれ

地団駄を 踏むような 幼い怒りは かなしみと ともにある 笑うことで 怒りを隠す ひび割れた 心の悲鳴 誰ぞ知る

死の安寧を 望みいきる 精霊 死の恐怖と 隣り合う 狐 どちらも等しく 死からは逃れず 時間ばかりが 過ぎていく

言葉を愛した花たちは 言葉を愛さない人間を 慈しんだ 哀しんだ 愛しんだ 言葉を愛さない人間は 言葉を愛した花たちを 愛でた 見つめた 足をとめた 相互の想いは 交わることなく 風とともに消えていく

あなたのためにいきて あなたのためにしぬわ 呪いの言葉は死の瞬間 吐き出して死に逝く 後も先もない言葉

土足で入り込んだ だれかがいる 土足で入り込んだ 誰かの涙 誰かの心 誰かの視線 誰かの言葉 誰かの感情 すべてが私を繋いで動かして 自由という翼を希望を 削ぎおとし 暗闇で満たしていく 土足で入り込んだ 誰かなんて放り出せ 土足で入り込んだ 毒は排除しろ

消えて隠れた あなたの影を 見つける事なく 私は進む 消えて隠れた 人間を 追うことはない 消えて隠れた 尊きものは 追わずとも 縁あれば巡り逢える 縁切れるは人間よ

謳うものは 謳われるもの 風にのって世界へ響き 風と共に消えていく 謳われるものは 世界を動かし 謳うものは 世界みつめる ふたつの視線 交わりて 世界は色をもち 世界は形をもつ 謳われるものは 謳うものと 誰かが云った

稲妻の明るさに 恥じ入るは雲の袂

鱗雲と月 ちぎれ ちぎれ 逸る雲のなか 走るは赤き稲妻 ちぎれ ちぎれ 逸る雲に隠れ 微笑む月