ヴェネツィア暮らしと料理をめぐる物語

ヴェネツィア名物エル・サオール    ②鰯の甘酢漬け

ヴェネツィア人をつかまえて、「ヴェネツィアの名物料理は?」と尋ねたら、ほぼ全員が「そりゃサオールだろ」と答えるに違いありません。
ヴェネツィア中の料理屋や居酒屋のどこにでもある定番料理、
サオールのお味とは?

#ヴェネツィア人は甘酸っぱい味が大好き

エル・サオール=EL SAOR、一見スペイン語のようなこの料理名は
ヴェネツィア弁で、イタリア語ならばイル・サポーレ=IL SAPORE、
すなわ

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ヴェネツィア名物エル・サオール    ①おしゃべりがご馳走

誰もが夢見るヴェネツィア暮らし。
それは、私たちがちょっと忘れかけている濃いつきあいのコミュニティーに身を置く暮らしです。イタリア人の中でも飛びぬけておしゃべりな
ヴェネツィア人、常に最大級のコミュニケーション力を要します。

#チャーオで始まるヴェネツィアの1日

*アパートの中庭コルテ

*夕暮れ時のフォンダメンタ

パリから夜行列車に乗って、朝のヴェネツィア、サンタ・ルチア駅に着く。
ここか

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マンマのテーブルクロス

愛するマンマ・ロージィについて、さて何から話そうと思った時、
真っ先に心に浮かんだのは、ヴェネツィアの家のあの戸棚でした。

リネンはマンマの宝物

2013年、ヴェネツィアの家でマンマと過ごした数週間、互いにそれが最後になるかもしれないという何か予感のようなものがあったのでしょうか。
いつもは私たち夫婦はサロンのソファベッドを使うことにしていました。
けれど、その時に限ってマンマがふだん自分が使

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リチェッタの秘密

ヴェネツィアの家でマンマ・ロージィと過ごした日々。
他愛もないおしゃべりをしながら市場へ買い物に行き、狭い台所に立ち、
円い小さなテーブルで食事をする。ただそれだけであたたかい気持ちに
包まれる、何ものにも代えがたい至福の時でした。
何であれすべて必ず終わりがあると分かっているからこそ、
その一瞬一瞬が大切でした。

マンマの味を守りたいという情熱

後年パパ・ヴィットリオを失ってから、ひとり暮ら

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マンマのリチェッタのゆくえ

実家への里帰りよろしくヴェネツィアに通うこと25年あまり。
私にとって何より大事なのは、マンマ・ロージィと一緒に暮らすこと、
そして世にも幸せな味のマンマの料理を学ぶことでした。

マンマの料理には、生粋のヴェネツィア人としての心意気と家族のために
傾ける情熱のすべてが込められていました。年を経てマンマ自身も老境に
さしかかってくると、互いに一時でも長く一緒にいたいという思いは強くなっていき、ヴェ

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ヴェネツィア病

ヴェネツィア病、この重い病にかかってからずいぶん長い歳月が
流れました。私が最初にヴェネツィアを訪れたのは、
今から35年ほど前のイタリア旅行中のことでした。

ヴェネツィアとの出会いは衝撃でした

その時の衝撃は、いつでも皮膚感覚まで伴ってリアルに脳内再生することができます。よく晴れた冬の午後、乗っていたタクシーボートがカナルグランデを抜け、サンマルコの広い水際へと放たれるように出ていった瞬間、

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ヴェネツィア物語

これから長々と私のヴェネツィア物語をお話しします

私たち夫婦は、縁あってヴェネツィアとそこに暮らす人々に出会いました。
これまで長い間通い続け、そのコミュニティーに身を置き、自然環境と
シンクロした昔ながらの暮らしに触れてきました。

#都市型スローライフヴェネツィア的生活

ヴェネツィア、とりわけヴェネツィアのマンマに出会って、確実に人生が
変わったと思っています。
生活の質、ほんとうの豊かさ

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