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7弦ギター20 ・Típicoの特徴6 ブラジルでの7弦ギターの先駆者はトゥチと言われていますが もう1人パイオニアを上げるとすれば 管楽器奏者のピシンギーニャです ベネジート・ラセルダとの双頭バンドでの ピシンギーニャの対旋律(裏メロ)が 7弦ギタリストをインスパイアしました

7弦ギター18 ・Típicoの特徴4 ヂノの場合、1〜2弦はナイロン弦を張り よりマイルドな音にしています またバンドリン奏者デュトラの提案により 7弦にチェロの弦を張るようになりました ナイロン弦の6弦ギター奏者とより調和的で 且つバイシャリアは目立つ弦構成になっていますね

7弦ギター21 ・Típicoの特徴7 対旋律と言っても即興演奏なので クラシックのように厳格な書法や禁則がある訳ではありません しかしバイシャリアは、いわゆる通奏低音よりも 音数が密になる傾向があります また即興でも慣用句のようなフレーズが多いので 曲調はある程度維持されます

7弦ギター17 ・Típicoの特徴3 鉄弦の演奏面でのメリットは 音の立ち上がりが速く、音量が大きく、音質が鋭くなる事です ギターは他楽器と比較して 生音の音量がとても小さいのですが 鉄弦にすることで楽隊の中でも存在感を出せます 多人数での伴奏に適した弦の選択だと思います

7弦ギター12 ブラジルでの7弦ギターを 今日のような「バイシャリア」を多用するスタイルに築き上げたのは 何と言ってもヂノ・セッチ・コルダスの功績が大きいでしょう。 特にショーロは「ブラジルのバロック音楽」と言われるように 対旋律の使用、通奏低音的なバス、転回形の多用があります

7弦ギター19 ・Típicoの特徴5 バイシャリアを強調するもう一つの方法が 「デデイラ」と呼ばれる鉄製のサムピックの使用です 一般的には「アポヤンド」で弾きます 「アポヤンド」はクラシック・ギターでお馴染みの 「弾いた弦の隣の弦に寄りかかって止まる、強いタッチ」ですね

7弦ギター14 ルイス・オタヴィオ・ブラガ曰く 7弦ギターには2つのスタイルがあります Típico・・・伝統的な伴奏の専門家 Solista・・・伴奏も時にしますが、主なレパートリーは独奏 の2つです スタイルにより調弦・弦・弾き方が異なります ヂノはTípicoの名人です

7弦ギター13 ヂノ・セッチ・コルダス (オロンヂーノ・ジョゼ・ダ・シウヴァ1918-2006)は típico派の最も著名な7弦ギター奏者で ピシンギーニャ&ベネジート・ラセルダ、 エポカ・ヂ・オウロ、カルトーラ等 ショーロやサンバの重要人物を そのバイシャリアで彩った天才です

7弦ギター16 ・Típicoの特徴2 弦は基本的に鉄弦です これは時代背景もあると思います クラシックギターの弦は、ガット弦→ナイロン弦へと移行しますが 南米ではナイロン弦の前に鉄弦を使っていました アグスティン・バリオスも柔らかな音を出す為に 鉄弦にゴムの球を通していましたね

7弦ギター15 ・Típicoの特徴 和音やリズムは主に6弦ギターに任せ バイシャリアで楽曲を支えます その音使いは即興的でバロックの通奏低音を思わせます 調弦はCEADGBEになります これはCやAmのキーが多く相性が良い為と言われています 7弦目をCに設定したのはトゥチです