ザビーストオブユートピア

【ザ・ビースト・オブ・ユートピア】#3

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◇1 ◇2 ◇3

2 ←

「何だ……このジツは!?」

 エリダヌスは呻いた。暗黒物質は泥めいて、振り払えばそこにこびりつき、ゆっくりと、だが決して解放せず、拘束の力を強めていくのだった。デスドレインはエリダヌスに顔を近づけ、囁いた。

「アンコクトン・ジツ。だとよ」

 エリダヌスの骨が軋み、ゆっくりとねじ曲がり、砕けてゆく。エリダヌスはもがき、抗い、やがて、この力から逃れられぬと

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【ザ・ビースト・オブ・ユートピア】#2

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◇1 ◇2 ◇3

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「シュコーッ!」「シュコーッ!」

 タリヤがドアを開けるなり、ガスマスクの教導兵は中へ踏み込み、銃で威嚇した。タリヤは悲鳴すら忘れ、ただ棒立ちになっていた。

 そしてロイヤルコートが入ってきた。裾が足首まである、モノトーンの上衣を着ている。これが彼らのシグネチュアであり、教導兵のなお上のヒエラルキーに位置する存在だ。

「タリヤ・カミカ=サンですね」

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【ザ・ビースト・オブ・ユートピア】#1

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◇1 ◇2

 広場に走り来た2階建ての朝のバスに、むさくるしい身なりの市民が殺到した。罵り合う者らを溢れさせ、灰色のバスは即座に発車、エメツ混じりの黒い粉塵を残す。

「チクショ!」「死ね!」

 弾き出され、仕事にあぶれた連中は野蛮なキツネ・サインを掲げるが、すぐに表情を強張らせ、路地へ歩き去った。広場に教導兵の一団が行進してきたのだ。ガスマスクと銃剣を煌めかせる灰色の兵士達。

 

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