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「映画の自主上映会」ーチケットの販売(予約)管理方法をどうするか

映画の自主上映会を開催することになったら、考えなければならないことのひとつに「どうやってチケットを販売するか」があります。
「はしのまち映画会」がやっている方法も交えながらご説明します。

販売方法ですが、「当日券だけかどうか」「事前決済をするか」「予約を取るか」などの判断があります。


当日支払いのみかどうか

「当日券(現金)」だけにするのか、「前売券」も販売(事前決済)するのかで、準備が変わってきます。

「当日券」(現金)だけにする「メリット」

当日に現場でやりとりするだけなので、事前の手間がほとんどかからないこと。

「当日券」(現金)だけにする「デメリット」

どのくらいの人数くるかが読みづらく、開場してみてはじめて、満席だったり閑古鳥だったりが判明するというリスクがあることです。

当日券のみで満席になるのはうれしい悲鳴ではありますが、その旨来場者に事前告知ができないため、入りたくても入れなくて無駄足になるお客さんが出てしまうかもしれません。
また閑古鳥の場合は、間に合うタイミングで「もう少し告知に力を入れなきゃ」といった集客の力の入れ具合の判断が事前にできなくなります。


当日ギリギリまでわからないのは怖いので、もうちょっと見込みをたてたい場合、「事前決済」をするかどうかの判断があります。

前売り販売(事前決済)をするかどうか

前売券の販売する(事前決済する)場合、以下のような方法があります。
1.チケット販売サービス(インターネット決済)を利用
2.主催者に連絡してもらい都度販売
3.会場となる場所で販売
4.チケット販売代行してくれる場所(お店)などで販売

1. チケット販売サービス(インターネット決済)

チケット販売サービス(インターネット決済)を使う「メリット」
チケット管理サービス(インターネット決済)を使うメリットは、大きく2つかと思います。
①主催者側は、管理がラク
ひとたびイベントを設定すれば、あとはそこから参加希望者が好きな時間に申し込んで決済してもらうだけですし、販売期限が来たりチケット枚数上限に達したりしたら自動的に販売を停止してくれます。
②お客さんは、決済方法を選べる
使用するチケット管理ツールにもよりますが、クレジットカード・銀行支払い・コンビニ支払いなど、複数の支払い方法に対応しているツールが多いです。
また、決済済のチケットも、期日までのキャンセル希望があれば、お客さん・主催者側のお互いのボタンひとつでキャンセル表明と返金が可能になります。

チケット販売サービス(インターネット決済)を使う「デメリット」
デメリットとしては、インターネット決済に慣れていない人(お客さんもですし、主催者も)が使いづらいこと、お客さんの中には「チケット販売サービス(インターネット決済)はぜったいに使いたくない」という方も一定数いらっしゃること(特に地方になればなるほど、その割合が高いかもしれません)、そして手数料がかかることです。

「はしのまち映画会」の場合は、主催者は一緒に運営する仲間がおらず、本業があって時間が限られており、手間がかからないことが重要だったため、チケット販売サービス(インターネット決済)を利用することに決めました。

2.主催者に連絡してもらい、都度販売

主催者に電話やメールで連絡してもらい、手渡しで販売する方法もあります。
この場合、クレジットカードを使いたくない人にも入手しやすいですし、手数料もかからず、料金をそのまま収益にすることができます。
半面、電話やメール対応に時間がかかる、対面での受け渡しの場合は日程の調整に時間がかかる、キャンセル時の返金に手間や、場合によっては振込手数料がかかるというデメリットがあります。

手間を気にせず、地域のいろいろな人とふれあいたい!という場合は、こちらの方法もよいと思います。

3.会場となる場所で販売

会場となる場所などで代理販売してもらうということもできます。
会場の近隣の人には便利な反面、遠方の人には利用しづらいというデメリットがあります。
また、キャンセル時の返金にも手間や、場合によっては振込手数料がかかるというデメリットがあります。

また、この方法を取る場合は、購入者を間違いなくリスト化する必要があります。(当日の受付で、「誰が払って、誰が払ってなかったっけ…?」となるとトラブルとなることがあるためです。決済日から上映当日まで日が開いていると、お客さん自身も払ったかどうか忘れてしまうこともあります)

なのでこのやり方の場合は、購入のためのやりとりや、リスト化といった手間がかかるため、会場となる場所にお礼として前売券の販売料金のうち、一部をバックするとよいかもしれません。

4.チケット販売代行してくれる場所(お店)などで販売


地域のお店に協力してもらえる場合は、店舗などで前売券を代理販売してもらう手もあります。
複数のお店で実施すると利便性が良く、利用しやすくなる人が増えます。

半面、キャンセルの連絡が煩雑になること、返金に手間(振り込みの場合手数料もかかります)がかかること、複数のお店で販売していると「どこで何枚売れたか」の最新情報の把握が大変になり、売り切れた際の告知も各店に告知しなければなりません。
それを防ぐには「紙の前売券」を発行しておくという手もありますが、そうすると「こちらの店舗では前売券がなくなったけれど、あちらの店舗にはある」というときに、余っているチケットを回収し、足りない店舗に持っていくなどの手間がかかったりもします。

このあたりも、時間や人手に余裕があって、地域のお店とたくさんつながりたいという時にはよいかもしれません。お願いする場合は、お手間をかける分、売上1枚あたりいくらかをお支払いするとよいかもしれません。

予約を取る場合

事前の決済はしないけれど、来場見込みは知っておきたいという場合は、「予約」を取るという方法があります。
予約も、対面とフォームがあります。

地域のお店や会場などで「引換券」を配布する

予約のひとつとして、「引換券」を配布する方法もあります。
地域のお店などで「引換券」を配布してもらい、当日会場に「引換券」を持ってきてくれた方が、チケットを購入できるというやり方です。
この方法であれば、MAXの来場者数が事前に見込めますし、キャンセルしたい人は黙ってキャンセルすればよいだけとなります。
半面、キャンセルしやすいため、実際の来場者数が大幅に少なくなる、ということもありえます。
また、誰が受け取ったかわからないため、主催者側都合のキャンセルなどの事態があっても、予約者に連絡を取ることができないことにも注意が必要です。(キャンセルとなる基準の告知や、キャンセル時の告知方法を予め伝える必要があります)

※参考:大きめの会場で開催した、他団体の映画会の場合
地域の書店などで「入場引換券」を配布し、現地で現金払いのスタイル。
340枚配布し、実際に引換券で入場したのは116人、来場率34.1%とのことでした。

Googleフォームなどで予約を取る

Googleフォームなどの無料ツールを使い、予約してもらうという手もあります。この場合、主催者側もお客さん側も手もかからず、手数料もかかりません。
半面、キャンセルしやすいため、実際の来場者数が大幅に少なくなる、ということもありえます。

いろいろ書きましたが、前売券を販売する方法の判断ポイントは

  • 当日受付で現金を持ってくる来場者をさばけるかどうか

  • 当日まで見込みが立たないことを許容するか

  • 販売代理・チケット販売サービスへの手数料を許容するか

  • 販売管理・キャンセルの際の手間を許容するか

  • イベントの中止等のときに、どうお客さんに告知するか

などかと思います。


「はしのまち映画会」では、前売券の売れ行き具合を見て告知の量を考えたいのと、当日券を現金販売すると、お釣り準備が必要だったり受付に時間がかかるため、運営人数として無理があるなと思い前売券をインターネット決済で販売しています。

なお、はしのまち映画会の1年目の運営では、「チケット販売サービス利用」のみを原則としていましたが、どうしても使いたくないという方がいらっしゃる場合は会場の方に前売券販売をしていただく形にし、販売枚数×チケット料金の1割程度を謝礼として会場の方にお支払いしています。

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はしのまち映画会
https://hashinomachi-movie.jimdosite.com/

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