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中国の化粧品ブランドはどんなプロモーションをしているのか?

皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。過去の記事で中国の消費者たちが中国ブランドを受け入れつつあるとお話しましたが、具体的に中国の化粧品ブランドがどののようなプロモーションを展開しているのか、今回は中国の化粧品ブランド「片仔癀化妆品(ピェンザイファン化粧品)」の例をご紹介したいと思います。

過去の記事:withコロナが続く中、中国ブランドの売上がラッシュを迎えた。「資生堂」のような日本ブランドが取るべき行動は?

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片仔癀化妆品の代表的な商品は、「美白シリーズ」と「アンチエイジングシリーズ」のスキンケア商品です。片仔癀化妆品は顧客層の細分化をし、ミッドエンドからハイエンドの市場までターゲットを広げ続けています。口コミによる若い人たちが気軽に手に取れる商品イメージの刷り込みが成功し、ブランドを飛躍的に成長させた結果、片仔癀化妆品の売上は2018年は前年比で50%増、2019年は30%増となりました。

では、片仔癀化妆品が具体的にどんなプロモーションを展開したのでしょうか?

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オンライン:広告+話題性

インターネットが普及する中、ネットを使って商品を消費者に覚えてもらうことはとても大事です。言うまでもなく、数多く競合が存在するブランドの中で話題性がなければ中々覚えてもらうきっかけすらないでしょう。

片仔癀化妆品はゴールデンタイムのテレビCMにを打ったほか、各SNSプラットフォームでKOLを使って口コミ投稿をし、「瑞丽(リェリー)」と「COSMO」の2大ファッション雑誌に広告を出稿しました。また、台湾出身の女優「伊能静(いのう しずか)」を起用し、実施した「重启她力量(彼女の力を再開する)」というプロモーションが話題となり、関連記事のweb閲覧数が10億を超えていました。

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また、「アンチエイジングシリーズ」の商品に関しては、女優の「邓莎(デェンシァー)」、スポーツ選手の「杨云(ヤンユン)」等の著名人を起用し、「遇见更好的自己(より素晴らしい自分に出会うため)」というドキュメンタリーを撮影しました。さらにトップKOL「PONY」とコラボし、結果的に全メディアの合計露出は20億を突破しました。

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オフライン:体験+イベント

片仔癀化妆品はオンラインで知名度を上げてから、オフラインで売上を立てる、という流れをプロモーションの基本路線としています。片仔癀化妆品はオンラインとオフラインの両方に力を入れています。2019年6月まで実店舗は全国で250店舗を展開していて、今後は1,000軒を目標に掲げています。また、オフラインの体験型イベントも実施していて、テーマは「商品体験」、「文化体験」、「購買体験」の3つを柱にしています。

商品体験:それぞれの商品の効果を最大限に発揮できるようにオリジナルセットの販売やスキンケアのテクニックを教えることを目的とした、体験型エステを実施。エステ施術の中で商品体験をさせます。
文化体験:伝統的な中国医学文化、片仔癀化妆品の歴史、商品の魅力及び特徴を消費者に伝えています。
ショッピング環境:全国に展開する実店舗は中華風をイメージに内装し、中国の伝統的な建築文化を取り入れることで、ショッピング環境をより商品イメージに近づけました。

以上、片仔癀化妆品が展開したプロモーションです。実店舗を持つブランドならオンラインを強化しつつ、オフラインにも力を入れるべきですね。今後は他のブランドのプロモーションも紹介していきますので、気になることがありましたら、ぜひ橋本までご連絡ください。

メール:hashimoto@enjoy-japan.jp

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