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絶対に出るな!こんなアヤシイ電話

「何だ。このアヤシイ番号は」

20日ほど前から
ぼくのところに
アヤシイ電話がかかってくる。

番号は

0120−XXX−XXX2

とある。
0120ではじまる番号は
比較的、企業が多いけど、

アヤシイところも使ってるよな。

そう思いつつ、Googleで検索した。

すると……。

口コミで「●●」とある。

●●というのはネット広告のこと。

ぼくは広告を展開しているので
十分にありえた。

でも、別のページを見ると、

「●●のアカウント情報の
確認という名目の詐欺」

と書かれてる。

「やっぱり、『詐欺』かな。
アヤシイな、この電話」

……で、何度か着信があったので、

「もう、ホントにうるさい」
と思い、うっかり出てしまった。

すると

シーン……

相手は何一つ応えることがなく、
電話が切れた。

「あー、今電話に出たから、
もう、オレの電話番号が
通じるものだと知られたかな」

そう思った。

で、その翌日からは
別の電話番号が攻めてきた。

0120−✕✕✕−✕✕7

第2弾の番号は
末尾が7のヤツだった。

以前の電話に出たから、
別の電話番号で攻めてくるように
なったのかな。

今回もそれをGoogleで
検索してみると、

その番号だという
口コミがあった事業者が
次々に出できた。

✕✕学習社とか
未登録の事業者とか
また別の未登録の事業者とかだ。

「『未登録』ってのがかなりアヤシイな」

今度はもう二度と出ないと決めた。

3日ほど経った。

静かだった。

アヤシイ電話番号の攻撃は終わった。
どうやら、ぼくは勝ったようだった。

そして、今朝シャワーを浴びていた。

浴室から出た瞬間、
ぼくのiPhoneに
電話がかかってきた。

こういう時は
冷静さを欠いてしまう。

こういうタイミングで来る
宅配便の配達の人の
訪問もイヤだけど……。

電話も少し焦る。

ぼくはほぼ素っ裸の状態で、
iPhoneを手にとった。
そして電話を受けた。

でも同時にぼくには見えた。

例の番号が。

0120−✕✕✕−✕✕7

例の第2弾のアヤシイ番号だった。

でも既に遅かった。
ぼくは電話を受けてしまったのだ。

「……はい」

緊張気味にぼくが応える。

すると、電話の向こうの相手は
一息ついて、こう言った。

「……お世話になっております。
わたくし、ソフトバンクの……」

相手はソフトバンクだったのか。

でも、ぼくはまだ信じてなかった。

ソフトバンクと言いつつ、
違うんじゃないか、と

でもどうやら、

機種変更をすると
1万ポイントがつくという案内を

数日前にハガキで送ったということだった。

で、色々と話した後に
電話を切った。

本当にソフトバンクらしかった。

「でも、違う可能性も。
それに第1弾のアヤシイ番号も
まだ解決していないし、な」

アヤシイ電話の攻撃は
まだまだ続きそうだ。


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