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マガジン

最近の記事

A.PRESSE - Type.1 Denim Trousers

ファーストシーズンからこれまでの間、「普遍的で上品な定番チノ」として確かな存在価値を与え続けてきたA.PRESSEのチノトラウザーが、今季、デニムを纏って新たに誕生した。 1990年代頃に生産されていた某アメリカブランドの2プリーツチノをモデルに、その特徴を活かしながらも細部まで丁寧な縫製を施しモダンな1 本へと昇華。股上はやや深く、適度に余白を設けたワタリから裾に向かって落ちるワイドテーパードのシルエットはルーズ過ぎず、生地のニュアンスもあってカジュアルな立ち位置でありな

    • いつ、どこでも寄り添ってくれる『適当さ』が欲しい。

      遂に仙台も30℃を超える日が訪れ、梅雨前だが大いに夏を感じている。 やはり気温が上がると、何を着るべきか考える事すらも考えたくない日があって、"これで良い"と思える手札が幾つも欲しい。 前に紹介していたコレとかアレは正にそういう存在だ。 そして贅沢な悩みだが『ラフい物ほどちゃんと見せたい』という願望があり、更にその先を望むなら『どこでも』そうでありたい。 家の中だろうが、街中だろうが、車を走らせて向かう海だろうが、少し遠出する旅だろうが同じベクトルでそうありたいと思う

      • Caleと夏

        いい意味で違和感のある洋服が好きだ。 それも大胆に誰でも分かるようなニュアンスではなく、ぱっと見では分からない程度で仕上げていながらもしっかりと意味を感じさせるような、そんな違和感に高揚を覚える。 何故ならば、経験上そういう部分にはデザイナーの本意が隠されていたりするから。 特にデザイナー佐藤氏が手掛ける『Cale』にはそんな魅力が満ち溢れている。派手には飾らず、ただ静かに、さり気ない違和感と共に情緒と色気がナチュラルに洋服へと注がれているのだ。 毎度、展示会で佐藤氏

        • 優雅なカットソー達

          30代を歩き始め、気が付けば洋服にいい意味で『少しばかりの緊張』を欲する事が増えた。身近な言葉で表現すれば、"品の良さ"と言うものだろう。 『品の良さ』 よく耳にするこの表現は外観だけに限る話ではなく、そこには内面的な意味合いもある。 例えば、ピシッとプレスされたシワの無いシャツや肩に収まるジャケットを着て背筋と言う名の気持ちが伸ばされるように、一定の条件を満たす洋服には纏う人の外観と内面の両方に注がれる『何か』があり、それも確かな魅力と言える。 ただ面倒な事に、両方

        A.PRESSE - Type.1 Denim Trousers

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        • style note
          5本

        記事

          無地Teeのすゝめ

          自分の"お気に入りリスト"に新しく何かが追加されるという事があるが、ある程度の買い物を繰り返している人にとってそのリストはめちゃくちゃ精査された先に出来上がっている分、経験と知見を繰り返せばする程「そこ」に加わるハードルは極めて高い。 だが、それでも確かな納得と満足感に至る訳を片手に上位へと食い込んでくるモノと出会う事がある。 例えそれが、『もう既に何枚も所有しているようなジャンル』でもだ。 そして既に知っているという事は比較できる故に更にハードルが高くなるが、その分ハ

          無地Teeのすゝめ

          真夏に『黒いシャツ』が着たくて。

          淡いカラーパレットのモノを好んで着まくっていた昨年の反動からか、この夏は無性に『黒いシャツ』が着たいと思っていた。 確か春にも同じような事を綴っていたから、おそらく"黒"に向けた思いは夏だけに限らない率直な感覚なんだろう。 ただ、ベーシックなモノには惹かれず、前にformeの記事でも呟いていたが、『変化を増やし、飽きずに楽しめられるか』が基準にある。 そして、黒特有の"安定感"と、清涼的で"夏でも着れる安心感"がしっかりと伴ったファッショナブルかつリアルクローズであるこ

          真夏に『黒いシャツ』が着たくて。

          夏の足元

          暑い分、涼しさを求める。 単調になる傾向を避けるが為に、色やメリハリの手札を揃える。 この時季、女性服以上に選択するモノ自体のカテゴリーが限られる男性服は、如何にして『変化を増やし、飽きずに楽しめられるか』が鍵になると思っているが、この考えは"洋服だけに限らない"。 快適さ、色合わせ、サイジングと様々な要素を踏まえながらトップスとボトムスの納得出来る相性を探り、そこに小物が肉付けされ、最後に玄関で足元を考える。 そう。夏だろうが、『スタイルは "足元も含めて" 』なのだ

          求めたい条件を満たす盛夏ニット

          夏でも長袖を着たい理由の一角に『涼しさ』が位置付けされている人は、ここ数年でかなり増えたように思える。 その認知度に伴い需要が増えた事で、今となってはファストブランドでも多く展開されるようになった。 ただ、快適で、日差しを遮り、風を含ませ、そして蒸れないという絶対条件の篩にかけると納得まで至らない場合が殆どだろう。 ましてや"サマーニット"となれば尚更で、そもそも製作的な観点で扱いが難しい事実があり、化繊を使用せず、天然繊維のみで上記条件を満たす物はそうそう無い。 と

          求めたい条件を満たす盛夏ニット

          それを『日装』と呼ぶ。

          その人となりが滲むような洋服が堪らなく好きだったりする。 プレスでシワを伸ばした綺麗なシャツも、洗い込まれて風合い漂うシワの寄ったシャツも、一見は相反するように見えるが何処となく纏う人の日常や感性が浮かび上がって見えるから。 そういった狙わずとも『着る人』が現われている大抵の物は所有者のパーソナルな部分が核としてあり、そして身に纏うモノである以上は当然ながら仕草や動きの中でもそんな瞬間がふと訪れる。 どこか着る人自身の趣も洋服の在り方には含まれていると、静かに、そして力

          それを『日装』と呼ぶ。

          街と自然の狭間を繋げる。

          私が住んでいる仙台は杜の都と呼称されるだけあり、所謂街と言われる土地の景観にさえ自然が当たり前のように溶け込んでいる。今の季節であれば、街の中心から少し歩くだけでも新緑の清々しさと日が差し込んで生まれる影のコントラストが目に映り始め、その場に居るだけで本当に気持ちが良い。 見慣れた場所でさえも四季で表情が変わり、気が付くと目的も無いままに足を進めては移りゆく街と自然それぞれが混じり合った景観を求める事がある。 別に目的地は無いが、その行動や時間を目的としているのかもしれな

          街と自然の狭間を繋げる。

          強烈で優しい。

          思い切りの良さと、洋服への絶妙な落とし所。冬のカシミアを筆頭にHERILLの魅力のひとつはそこにあると感じていて、スプラッシュペイントも正にその代表格と言える。デニムやダックというワークモデルに、同じくペンキ飛ばしという本来は偶発的に生まれるワークデザインを重ねていながらも、不思議とユニセックスで着る人を問わないファッションアイテムとして完成されている。 そして、同様に今季も然り。最高の2本が届いた。 アメリカを代表する某ワークブランドが製作していたダブルニー仕様のペイン

          強烈で優しい。

          梅雨と夏の救世主。

          いよいよ今季の入荷も佳境を迎え始め、コレやアレのように少しずつ夏を見据えてご案内をしていこうと思うが、夏を楽しむ前に必ずぶち当たる梅雨という厄介な時季。 毎度ながら心底嫌になるが、確か去年の夏、あるブランドが製作していた特徴的な生地で仕立てられたシャツを見た時に、これがあれば少しは前向きに梅雨を乗り越えられたのかも知れないと思った事がある。 夏における期待値の高さは去年に十分感じていたから、もしも今季製作されているのであれば梅雨前に欲しい。 そんな小さな希望を胸に抱きな

          梅雨と夏の救世主。

          夏の必需品とシャツ、ニット。

          約2年の時を経て、遂にBATONER共作のウォシャブルウールノースリーブを今週末より展開するが、少し前にご案内していたコレらを単純にノースリーブ仕様にしている訳でもなく、かと言って2年前の復刻とも違う。その全貌とも言える製作に関する詳細や背景に関しては、山下さんがしっかりと丁寧に綴ってくれている記事をご覧頂ければ全て分かるのでここでは割愛させて頂く。その代わりと言ってはなんだが、この記事では4色それぞれがSTYLEの中でどう見えてくるのか、何をどう合わせればいいか、そんな1つ

          夏の必需品とシャツ、ニット。

          信頼感の在り所。

          人間で言えば長所の一角として得意な分野があるように、洋服にも飛び抜ける何かが必ず存在している。そして欲を言えば自身のクローゼットに並ぶ洋服はそんな面々の集まりでありたいと心から思っている。後悔のない物選びの末にそうなっていたいというよりも、全てに確固たる信頼を委ねられる物だけを手元に置いておきたい。そして当然ながら、洋服である以上は自分が着ている時にどう感じさせてくれるのか、その在り方にこそ信頼感は宿っている。 確か以前にも似たような事を記事で呟いていたが、それもそう。

          信頼感の在り所。

          好きになった洋服の話。

          去年の8月頃、OUTILのアトリエに『それ』はあった。 入り口からある程度は一望出来るコレクションの中で全てが視界にある筈なのに、ハッキリと目に映る感覚が覚えた物が『それ』だった。 そして気が付けば、導かれるように『それ』がある場所へと向かっていた。 あぁ、俺これ好き。 ストレートに、シンプルに、純粋にそう感じた。 そして宇多さんから『それ』の製作秘話を聞いて更に好きになり、袖を通したあと鏡越しに「がまお、似合うね」と言われ、もっと好きになった(単純)。 あぁ、俺

          好きになった洋服の話。

          想像を掻き立てられたのなら。

          初見であっても、不思議と "身に覚えに近しいイメージ" が湧く事がある。 クタッとしたリネン素材のシャツや、風合い豊かな綿素材のニットを見て優しい着心地が想像出来るように。 経験故の先入観というものは、時として未来を見せるように『袖を通した先にある景色』を想像させる。 それならば、このシャツ達はどんな景色を見せてくれるだろうか。 先日にご紹介していたアレやコレに続き、KAPTAINSUNSHINEが夏まで見据えて袖を通したくなるような素敵な生地で最高なシャツを製作して

          想像を掻き立てられたのなら。