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真夏に『黒いシャツ』が着たくて。



淡いカラーパレットのモノを好んで着まくっていた昨年の反動からか、この夏は無性に『黒いシャツ』が着たいと思っていた。


確か春にも同じような事を綴っていたから、おそらく"黒"に向けた思いは夏だけに限らない率直な感覚なんだろう。


ただ、ベーシックなモノには惹かれず、前にformeの記事でも呟いていたが、『変化を増やし、飽きずに楽しめられるか』が基準にある。


そして、黒特有の"安定感"と、清涼的で"夏でも着れる安心感"がしっかりと伴ったファッショナブルかつリアルクローズであること。


今季、そんな欲を見事なまでに満たしてくれているシャツが2つのブランドで製作されていた。


気温的にも良い頃合いに差し掛かったので、是非ご案内させて頂きたい。



















































































BISOWN

REGULAR SHIRTS

KURO

Cotton 90% / Silk 10%

3 / 4

¥33,000- (intax)

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 3
着丈 約77cm (襟付け根から裾まで)
身幅 約56cm (脇下の直線距離)
肩幅 約45cm(肩から肩の直線)
袖丈 約50cm (脇下から袖まで)

4
着丈 約80cm (襟付け根から裾まで)
身幅 約59cm (脇下の直線距離)
肩幅 約47cm(肩から肩の直線)
袖丈 約51cm (脇下から袖まで)


179cm 67kg / size 4



優しくも力強い。素朴だが、美しく品がある。


日本の産地が誇る上質な生地と確かな仕立てを限りなく洋服に注ぎ込みながら、現代的なバランスで日々纏えるモノを製作しているBISOWNから素敵なシャツが届いた。


使用されている生地は、富士山の麓に位置する自然豊かな富士吉田産地によるもの。豊富な湧水から養蚕が盛んとなり、そしてドビー織りやジャガード織りといった絹織物へと発展していった由緒ある名産地だが、そんな歴史ある産地にて、生糸の細いオーガンジーシルクと番手の異なる100/2コットンを交差し特殊な柄の生地を構成。仕上げに軽いワッシャーとタンブラーを施し、素材を活かすようにより自然な表情と風合いを与えている。


手触りは非常に軽やかで、糸の性質や番手が異なるが故に独特な風合いがあり、そして光の差し具合で微かに透けるといった上品さも兼ね備えている。


ただ、シャツ自体は緩さは持たせつつも敢えてリラックス感を落ち着かせ、清涼感ある軽快な生地を十分に体感出来ながらも「ちゃんと見える」バランスに仕立てられている。


そして、生地自体は透けさせているが、台襟とカフスはスレキを使用する事で透け感を無くし張りを与え、逆にヨークや裾はカットオフ仕様で軽さを演出。


こういった生地の扱い方と洋服としての魅せ方が本当に秀逸で、冒頭の通り『優しくも力強く、素朴だが美しく品がある』という事に繋がる訳だ。




そしてもう1着の『黒いシャツ』は、近しくも少し異なった空気感を纏う。

























































blurhms

Square Dot Gusset PKT Shirt

Black

Cotton 90% / Linen 10%

2 / 3 / 4

¥38,500- (intax)


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2
着丈 約76cm (襟付け根から裾まで)
身幅 約58cm (脇下の直線距離)
肩幅 約47cm(肩から肩の直線)
袖丈 約48cm (脇下から袖まで)



3
着丈 約78cm (襟付け根から裾まで)
身幅 約60cm (脇下の直線距離)
肩幅 約48cm(肩から肩の直線)
袖丈 約50cm (脇下から袖まで)

4
着丈 約80cm (襟付け根から裾まで)
身幅 約62cm (脇下の直線距離)
肩幅 約50cm(肩から肩の直線)
袖丈 約52cm (脇下から袖まで)


179cm 67kg / size 4




風を含み、そして透けさせながら優雅に纏えつつ、程よく主張が残る。


着る前からそんなイメージが膨らんでしまったblurhmsのシャツは、いい意味で違和感が凄い。


ドライタッチでシャリ感のある生地は、触れてみると化繊の混合だと一瞬思わせるが、まさかのコットンリネンというから驚き。


そしてドット柄もよーく目を凝らしてみると、ランダムに歪んだスクエア型であることに気が付く。地もプレーンではなく織りの表情が薄らと感じられ、全体的には不思議と総柄のようにも見えてくる。


そして、この生地は「透ける」。


歪な柄、奥行き、透けるという生地の三拍子が揃う事で、ドット柄のシャツも一気にモダンな空気感を纏い身近な存在へと近づく。


blurhmsらしい余白ある設計も相乗し、シャツでありながら真夏の羽織りとしても優秀で、ベースが「黒」である分その汎用性にも非常に期待が持てる素晴らしい1着だ。










これからの時季は、気温感も絡んでシンプルな装いが増していく分、やはり『変化』や『新鮮さ』というワードほど心強いものはない。


その上で、良くも悪くもブレない芯を持つ『黒いシャツ』という存在を、真夏に無理せず楽しむなら、是非手を伸ばしてみて欲しい。


この2着は、きっと大きな味方になる。




筆者
nariwai store manager
橋場 祐人
(通称がまお)



〒980-0014
宮城県仙台市青葉区本町2-6-23
ビブレスタオフィスビル2F
022-796-2240
nariwai-online.com


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