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それを『日装』と呼ぶ。



その人となりが滲むような洋服が堪らなく好きだったりする。


プレスでシワを伸ばした綺麗なシャツも、洗い込まれて風合い漂うシワの寄ったシャツも、一見は相反するように見えるが何処となく纏う人の日常や感性が浮かび上がって見えるから。


そういった狙わずとも『着る人』が現われている大抵の物は所有者のパーソナルな部分が核としてあり、そして身に纏うモノである以上は当然ながら仕草や動きの中でもそんな瞬間がふと訪れる。


どこか着る人自身の趣も洋服の在り方には含まれていると、静かに、そして力強く教えてくれるブランドが今季より始まった。


それが『BISOWN』だ。





- BISOWN -

日々を豊かにする装い

気取らない訪問着

心地の良い普段着

自らのための

美装、日装

日本が誇る各産地で独自に開発した
織物・編物を用いて作られる上質な衣服

古、和、洋、用の美を重んじ
現代社会にそった進化を遂げるモノ

自然の強さ、美しさ、儚さを見に纏い暮らす
















































































BISOWN

"SHOSA SHIRTS" /  "SHOSA SLACKS"

KURO HAKEME

USUKI HAKEME

Wool 76% Silk 24%

3 / 4

SHIRT
¥37,400- (intax)

SLACKS
¥46,200- (intax)


__________________________________________________


SHIRT

3
着丈 約76cm (襟付け根から裾まで)
身幅 約59cm (脇下の直線距離)
肩幅 約50cm(肩から肩の直線)
袖丈 約51cm (脇下から袖まで)

4
着丈 約78cm (襟付け根から裾まで)
身幅 約62cm (脇下の直線距離)
肩幅 約52cm(肩から肩の直線)
袖丈 約52cm (脇下から袖まで)



SLACKS

3
ウエスト 約80cm(平置き直線距離×2)
股上 約33cm(股下縫製部分からベルト芯)
股下 約73cm(股下縫製部分から裾)
ワタリ 約31cm(股下縫製部分から脇縫製部分)
裾幅 約25cm(裾両外面の直線)

4
ウエスト 約84cm(平置き直線距離×2)
股上 約34cm(股下縫製部分からベルト芯)
股下 約75cm(股下縫製部分から裾)
ワタリ 約32cm(股下縫製部分から脇縫製部分)
裾幅 約26cm(裾両外面の直線)




WOOL SILK END ON END by BISHU


ファーストコレクションの中でも一際目を惹かれ、ブランドの空気感を全開に感じた素材感がこれだ。


生地は尾州産地でも、メンズスーツの産地として長い歴史を背景に持つ津島地区に属する老舗の織屋にて製作したオリジナルのウールシルク。


縦糸に梳毛、緯糸に色を変えた縦糸と同じ梳毛と絹紡糸をエンドオンエンド( 一本ずつ交互)に打ち込み、低速に設定した織機を使用して時間を掛けながらゆっくりと丁寧に織り上げられた生地は、糸自体に過度なストレスがかからず、高密度でしっかりとしていながらも、膨らみがあり非常にしなやかな。


そして、ソリッドな色合いながら深みがあり、絹紡糸特有の上品な光沢感と滑らかさ故に奥深い表情を宿している。


















































































両色共に上下size 4


SHOSA(所作)と名付けられたオープンカラーシャツとスラックスの両者は、ウールシルクの綺麗なドレープ感と品のある風合いを最大限に纏わせ、その名の通り動きの中でこそ尚美しさが垣間見える。


シャツは、肩を落として幅を設けた緩やかなサイジングと首元の抜け感が魅力でありつつ、微かに着丈の長さを持たせている事で全体の印象感としては程良くドレスに纏められている。加えて、軽やかな素材感である事を活かしてパンツインする着方も相性がかなり良い。袖は剣ボロ中心にも釦が配されている為に捲った時の収まり加減も非常に綺麗で、首元の抜けと見事にリンクする。


組下のスラックスは、シャツ以上にウールシルクの良さが落とし込まれた設計とデザイン感が随所で見て取れる。ウエストは敢えて少し大きく作ったドローコード仕様で、素材のドレープ感を上手く与えながら、そのリラックス感を更に引き上げるよう簡易的に穿ける事を叶えてくれている。そして、タックによりウエストの緩さを綺麗に落としつつ、テーパードは強めないワイドシルエットのパターンが引かれ、様々な動作や"所作"に美しさが伴う。裾幅も広く取られ、革靴やサンダル合わせも抜群に相性が良い。


品ある佇まいの両者だが、刷毛目調の表情故にいい意味で色味が鈍り、上下合わせて着ても妙なカチッと感が無い。


その分単体としてのポテンシャルは高く、『程良い抜け感』『自然な上品さ』を求めるなら間違いの無い2つと言える。








実を言うと、BISOWNのデザイナーを務める中出氏は、以前にnariwaiでお取り扱いをさせて頂いていたブランド「KIJI」を手掛けていた方。私自身も然り、おそらく所有している方は周知の事実だと思うが、テンセルデニムを始めとしてKIJIから生まれた様々な洋服達には日常に於ける居心地の良さと着飾らない事の大切な意味が強く秘められていて、私は今でも変わらず愛用し続けている。


今回、新しくブランドを始めるということで展示会の案内を頂いた際、そこに記されていた『日装』という言葉を目にした時、どこか繋がり受け継がれている確かな意思のようなものを強く感じると同時に、コレクションを見る前から不思議と惹かれる未来が見えていた。そして実際に並ばれていた洋服達は、そんな予想を遥かに超えて素晴らしい面々だった。


縁を重ねるように、新しく取り扱いをさせて頂ける事を嬉しく思います。


是非ともご体感なさってみてください。


5.18(土) 18:00 - Web release


筆者
nariwai store manager
橋場 祐人
(通称がまお)


〒980-0014
宮城県仙台市青葉区本町2-6-23
ビブレスタオフィスビル2F
022-796-2240
nariwai-online.com


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