これであるべき理由。
想いもよらない出会いや、予想を超えて訪れる豪快さを目の当たりにした時、そのファーストインプレッションで起こる高揚感の勢いは凄まじく、時として圧倒されるが余りに不完全な理解で終わる事がある。
その瞬間に自分自身がどう感じ取るのか。その事実は間違いではないのだが、大概にして感動を憶える洋服は、決して表面的な部分だけでは魅力を図る事は出来ず、その奥底にこそ絶対的な理由が息潜んでいるのだ。
その上で、blurhmsから届いた至極の革ジャケをどうか知って欲しい。
某メゾンでも信頼を委ねるスペイン産の上質なラムレザーは、触れた瞬間から即座に伝わる柔らかな質感とキメ細やかで上品な風合いが魅力だが、blurhmsは『素上げ』で仕上げるとい敢えてのひと手間を加え、上質なレザー本来のポテンシャルを最大限に引き出した上でジャケットに落とし込んでいる。
様々な面倒さが発生するが、これは大きな意味を持つ。柔らかさは格段に向上し、そのタッチ感は驚く程に滑らかで心地がいい。そして染色剤、仕上げ剤といった薬品を一切与えていない為に、着始めは光沢感が控えめで落ち着いた表情を楽しめるが、着用者自身の愛着が視覚化されるかのように少しずつ艶を帯びていき素晴らしい風合いを纏っていく。
また、ラムレザーは生後1年未満の羊という小さい個体が保有している希少な革だが、ご覧の通り全体の剥は少なく、革の魅力が活きるよう贅沢にも大きく採用。
この時点でblurhmsがこのジャケットに注いでいる本気度の違いが理解できるだろう。
そしてデザイナー村上氏の手腕とも言えるパターンの精密さは、『体感』という目には見えない部分にこそ宿る。リラックス的でありつつも重さを感じさせず、随所で収まりの妙があり、不思議と優れた着心地の良さがそこにはある。
そして、ラムという繊細で凛とした革の本質を十二分に理解しているが故に、本来であればハードに寄ってしまうデザインを品の良い佇まいへと昇華しているのだ。
まるで『これであるべき理由』を提示しているかのように。
様々な角度からblurhms(村上氏)の本気が伝わるこのジャケットは、レザーを欲する期待を決して裏切ることはないと言えるだろう。
そう言葉を漏らしてしまう程、これは見事なまでに完成されている。
その真意を是非ともご体感して頂きたい。
こちらは、既に店頭販売を開始しており、オンラインストアの掲載はご用意が叶う場合に限り8月31日(土)17:00を予定としております。
店頭にて完売の場合は掲載は控えさせて頂きますので予めご了承ください。
また、掲載前に通販をご希望の場合はお店または私までご連絡をいただけますと優先順にご対応をさせて頂きます。
筆者
nariwai store manager
橋場 祐人
(通称がまお)
〒980-0014
宮城県仙台市青葉区本町2-6-23
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