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2016年6月の記事一覧

パトリシア・コーンウェル/相原真理子・訳『検屍官』 (原書1990)

初めて海外ドラマの「ER 緊急救命室」を見た時、衝撃を受けた。医者という職業の過酷さのみならず、個々人のプライベート問題や仕事にかかわってくる社会問題までを幅広く、徹底的にリアルに扱っていたからだ。リアルというのは、実際にこういう人がいるだろうな、と強く思わせるという意味だ。たとえばジョージ・クルーニーが演じた小児科医ダグラス・ロス。一つだけネタバレすると、ある患者の少年が、どういう流れか忘れたけ

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