とんでもない料理人に出会ってしまった話(上)
おはようございます
ここ数日の気温の乱高下で、衣替えと寝具の入れ替えに混乱し翻弄されているヘーゼルです。
寝汗と寝冷えの狭間で日々生きている。
先日、僕の愛すべき盟友、安達勇人が
茨城県は笠間市、JR友部駅前にカフェをオープンした。
開業に際しサポートに回っていた僕もオープン直後は随分お店に立っていた。
そんなある日の営業終了後、
上下ピシッと白衣を着こなした
凛々しい佇まいの方がお店に尋ねて来た、
今思い返せば「白衣を着こなした」と言う表現にはいささか誤謬がある。
人側が着こなしていたのでは無い、
真っ白な白衣の方が、その方の貫禄に喰らい付いていたのだ。
聴けばオープニングで頑張っているスタッフ達を労い、
なんとちらし寿司の差し入れを作って来てくれたとのこと。
なんとありがたいお気持ち、嬉しい。
勘のいい僕だ、鋭利な直感はこう呟いた、
「きっとこの方は・・・寿司職人だ・・・」と。
やはり僕の鋭い直感(シックスセンス)は正鵠を撃ち抜いていた、
その方はすぐ近くの鮨店
「鮨松榮」さんのオーナーシェフ臼井さんであった。
お互い軽い自己紹介を終えた後
臼井さんが「良かったら今度お店にも寄ってください」と言ってくれた、嬉しい。
実のところ僕は日本人特有の作法
“シャコウジレー”という妙技に造詣が深い。
日本人は頻繁に“シャコウジレー”を繰り広げる、
そして僕はその応対にも慣れている。
一撃必殺
「ハイ!ゼヒヨロシクオネガイシマス!」だ。
自信満々で燕返しを披露したのも束の間
何かを察した安達勇人が数秒の間を飲み込んだ後「・・・いや、今行きましょうっ!!」と息巻いた。
お互い嵐の様な営業を終えたてホヤホヤの3人である
そこを踏まえての「今行きましょうっ!!」だ、
これは何かある
またしてもシックスセンスが反応した、
もはやセブンスセンスの領域だ。
僕の用意していたニノ太刀、
「マタコンドユックリ」を静かに押し殺し、
二人の舵取りに身を委ねる事にした。
こんなに緊張感のある未知との遭遇は久しぶりだ
ヘトヘトの僕に、武者震いに似た
ただの疲労膝ガクガク震えが訪れる、
こうなったらなる様になれである。
「っ!!予定調和などク◯食らえぇーーいいっ!
混沌に飛び込んでこそこ!この命の真っ当な使い方じゃあっ!!」
広島弁と歴史上の英雄のいずれかが織り混ざった、架空の名言が頭をよぎった後
僕ら子鹿二頭は、臼井オーナーシェフの聖域
「鮨松榮」に歩みを進めるのであった・・・
つづく
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