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#12「スポットライト」で振り返る新入社員としての地獄の1年間

去年4月から働き始めて1年と3ヶ月が過ぎた。コロナの影響がありトータル3ヶ月くらいは臨時業務だったため、実質1年か。そんな中今月の初めに突然異動を言い渡された。そんな急に言われるもんなんだとびっくりはしたが、正直居心地がよくなりつつあったのでそろそろ変えないと思っていたからタイミング的にはちょうどよかったのかもしれない。

出勤前はだいたいcreepy nutsを流しながら最寄駅から歩く。もうcreepyを聞かないと仕事に対して立ち向かえる自信がない。それだけcreepyには助けてもらってきた。
そんな中、ふと、「スポットライト」の曲の歌詞がズバッと心に刺さって入ってきた。

思い返せば、一年前くらいは、本当に出勤したくなくて、
よく頭痛や腹痛、手荒れ、ニキビ、口内炎、謎の鼻血、などいろんな不調が出ていた。出勤するのが本当に嫌だった。
上司にみんなの前で怒鳴られたりするのがトラウマで逃げ回ってたのが懐かしい。
それでもなんとかここまで来れたのは、creepyの「スポットライト」と「刹那」と「生業」「サントラ」「かつて天才だった俺たちへ」のおかげだ。
(一人で残業してるときに爆音でこれらの曲を流して雄叫びをあげていた。いや事実、今もやってる笑)

正直、どのくらい成長したのかわからないけど、1番助けてもらった「スポットライト」と共にこのクソみてーな1年を振り返ってみようと思う。

「“俺は今決して替えの利かない存在
矢面に立って浴びるスポットライト
でも本当は昔からそうだった
あのベンチに座ってた頃から。なのに…”」

俺は今確かに替えの利かない存在になってると思う。いやそうでありたい。大きな仕事をしてるわけではないが、誰もやらないような、やりたがらないようなことを続けてきた結果、それが俺の存在価値になりつつある。ほとんど、サポート業務だが…これ仕事でいいのってことも多いが…間違いなく矢面に立って評価されることを選んできたと思う。
実際昔は、120人もいるサッカー部のキャプテンだったし、矢面に立つのは元々好きな自分もいる。
だけど、それがいつからからベンチに座って見てるような感覚になる時も多々あり、いつのまにか傍観者になっていた。

「“御託並べて斜に構え蚊帳の外から眺める数合わせ
流れ流され人任せこびりついて取れねぇどうせ俺なんて…”」

1年前は、とことん怒られるのが嫌で、本当に言葉の意味そのまま逃げ回ってクソ上司に合わないようにしてた。そして帰り道に言い訳ばっかした。できる先輩がいるからどこか、俺はやらなくていいや…なんて気持ちだったと思う。
今思うと何一丁前に悩んでたって思うけど、当時は深刻な問題だった。

「“勝つ事も、負ける事もそして喜ぶ事もまして泣く事も
出来ずどっか他人事早く気づけよソコもガチンコと”」

一歩引いてます、俺はそこまで本気じゃないです、どうせすぐこの業界辞めるから覚える必要ないです…の繰り返し。忙しいフリをして、やらない理由を探してた。負けることを極端に嫌がっていた。失敗して恥ずかしい想いをしたくなかった。でも本当は気付いてた、それじゃ何もならないと。

「“はたから見れば小さなステージか?
取るに足らないありふれたページか?そこは裏面?日陰? 知ったこっちゃ無いぜもうとっくに幕は上がってんぜ”」

既にできる人から見れば、そんな初歩的なところで詰まってるなんてダセーなと思っただろう。情けなく見えただろう。
可哀想に見えただろう。しょぼいと思っただろう。
でも優しい先輩が次々に異動して思った。
自分からやらないと。戦いから逃げんなと。できない自分と向き合って一歩ずつやるしかないと。他の奴から見たら日陰がもしれない。うるせーそんなのは知らねよ。俺にとってその側から見た小さなことはステージの上でやってだ。
今に見てろ。

「“クソな雑音ヘイト周りの目全てシャットダウン己で舵取れ
I get the job done 全部任しとけ
俺のゲーム俺だけのステージ1分1秒の先まで
立ち止まっちゃ ソコには何もねぇ
ならばどう転ぼうが確かめに行こうや
I’m a No,1 player 元ベンチウォーマー”」

マジでクソな雑音ばっかりだ。今もそれは絶えない。そんなの関係ないなんて全部はシャットダウンできないけど、俺がやるしかないと思い、行動し始めてきた。雑用みたいなことしかしてないけど、雑用なら俺に任せておけ。この会社の細かい誰もやらないことは俺しか知らない。誰も気付いてないけど、社員なのにバイトリーダーみたいなもんだけど、バイトリーダーなら俺がNo. 1だ。去年までただのクソベンチウォーマーだったけどな!

「“この選択は果たして吉か凶か掴むか逃すかも俺次第
この静寂は…もしや永遠か?脂汗が滲むひたい
あの日羨んでた後ろ姿奴はこんなモンと闘ってたのか…”」

自分からやり始めて初めてわかることばっかりだった。先輩からも評価されるし、下からも評価される。お客さんからも色々言われる。やってみないとわからない。やった奴しか感じれない。めちゃくちゃ怖いと思うことがあった。

「“信頼って奴が重くのしかかった両肩笑うヒザ
陰に隠れりゃ怖くないが誰かを盾にすりゃケガしないが
俺は俺のまま尽くす最善たとえ底辺だとしても最前線”」

徐々に信頼されてきて任されるようになってきた。いい感じだぞとか思ったら、今度はミスできない、信頼を期待を裏切れないというプレッシャーに苛まれた。それでも俺は俺のためにやるしかないと心を震わせた。
もう本当底辺だけど、ここが俺の最前線だと思い込んだ。

それぞれの立場、それぞれの持ち場
修羅場土壇場ど真ん中当てろ照明
見てくれ聞いてくれ逃げも隠れもせずに立ってるぜ

ここの歌詞だけはは、何故か戦ってるのは自分だけじゃないと思えた。先輩たちと一つのチームとしてそれぞれの役割を全うしていくんだ、と。その役割のうちの一つを俺が担ってやるぞ。と思える様になっていた。

「“あの日ベンチに座って枯らしてた声は一体誰の為
所詮他人の祭りと諦めて逃げて腐った成れの果て
その俺が良く言えたもんだ「負けんじゃねぇ」
一体 どの面さげ叫んだフレーズだけどそれは、
きっと誰かじゃなくソコに立てなかった俺の為”」

外から一生懸命に応援することもいい。でもやっぱ、自分で選んだ選択なんだから、自分事としてやる。いつだって自分に起こることの当事者は自分だ。誰かのためにっていう盾を使って乗り切ろうとすんな!

「“当てろ照明見てくれ聞いてくれ
逃げも隠れもせずに立ってるぜ”」

見てみろ、この一年やってきたぞ。もう見られても聞かれてても大丈夫だぜ。クソ上司から逃げ回らないし、隠れないし、隠さない。言えるもんなら注意してみろや!!

「“使えない奴らトレンチコートマフィアたりないふたりか?所詮脇役か?次用意したのはどんな言い訳だ?
転ばぬ先に保険かけましたか?”」

本当今でも、使えない奴だし、カースト下位のダメな奴だし、たりないところだらけだし、助演男優賞も取れるほどじゃない。この気持ちは消えることはないだろう。でもそれを言い訳にはしない。言い訳にして保険かけて転ばないようにしても、転ばないと覚えない。この傷の痛みは。だから…

「“もうやめようや、もう胸張ろうや
他の誰でもねぇ俺に言ってんだ。
身の程知らずと笑われようが
I’m a No,1 player 元ベンチウォーマー”」

もうやめた。背筋を伸ばして出社するようにした。
それは誰のためでもなく、自分のため。

身の程知らず?いつだって身の程を頭おかしくなるくらいこっちは考えてんだよ!それを簡単に身の程を知れなんて言わせてたまるかよ!
笑うなら勝手に笑ってろ。無様だと思ってろ。
笑れれて傷ついちゃう性格は治らねーけど、その傷がまた強くするからな。永遠に強くなる最強ループをてめーらのお陰で見つけたからな!ありがとよぉぉぉ!


いまの部署に出勤するのもあと数日だ。
俺がいなくなってから雑用No. 1プレーヤーのありがたみを知るがいい。
ま、バイトリーダーがいなくなったとてそんなの関係なく、シフトは回っていく。
そう…世界は今日も簡単そうに回っていく。
そのスピードで俺の功績も無くなっていくだろう。

あばよぉ、地獄の1年。
忘れられない1年をありがとよぉ。

ー引用 creepy nuts スポットライト

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