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三春タイムズ

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福島県三春町での暮らしや季節の行事、風景など ゆるやかで心地よい時間の流れを 「三春タイムズ」と題して追っていきます。 題字をはじめ、毎回文章に合わせて 素描家shunshunが… もっと読む
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#二十四節気

vol.35 小暑 「あいさつ」 7/7〜7/21

 お昼を過ぎ、陽が傾きかけたといっても外はまだ明るい。in-kyoのカウンターに座って作業をし…

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vol.36 大暑「駅」7/22〜8/6

 今年に入って、以前から興味のあったアロマテラピーを学ぶために、月に一度いわき市にお住い…

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vol.34 「お庭探訪」夏至 6/21〜7/6

 まだ梅雨入り前だというのに、天気予報は雨マークが続いている。と言っても、1日中雨が降る…

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vol.33 「梅干先輩」芒種 6/5〜6/20

   今年も梅農家を営む知人に梅干し用の南高梅を注文した。梅が届いたらすぐさま大きなザル…

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vol.32「お城山」小満 5/21〜6/5

 毎朝、今日の天気はどうだろうかと、ものぐさをしてベッドに横になったまま窓から空の様子を…

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vol.31「ヨガ教室」立夏 5/5〜5/20

 in-kyoの閉店後、いつもならマイペースに行う業務も、その日ばかりはテキパキと終わらせて、…

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vol.30「ままごと」穀雨 4/20〜5/4

 春がいっせいにやって来て急ぎ足で私の目の前を駆け抜けていく。待って待って!と叫んだところでその声はどうやっても届かない。我が家の小さな庭でさえ日々の様子は目まぐるしい。昨年はあの辺りにあったはず!と、目星をつけて腰をかがめながら注意深く探し始めると、枯葉の間からぴょこぴょことフキノトウが今年も律儀に淡い黄緑色の頭をのぞかせていた。 「天ぷらにするならもう少し大きいのがいいなぁ」 そんな風にこちらが食い意地を見せている隙に、フキノトウはあっという間に花開き、天ぷらは泣く泣

vol.29「花おこしの雨」清明4/4〜4/19

 「この頃に降る雨は花おこしの雨って言うんだよ」 「花おこしの雨」という言葉を教えて下さ…

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vol.28「ひと坪農民」春分3/20〜4/3

 いつの間にかずいぶんと日が延びた。時計の針が閉店時間の17時をまわり、さて看板をしまおう…

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vol.27「ことば」啓蟄 3/5〜3/19

 三春へ移住をしてこの春で丸5年が経つ。 「三春での生活はもう慣れましたか?」  この5年の…

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vol.26「美容室」雨水 2/18〜3/4

 自分がお店を実際に営むことになるなど思いもしていなかった頃、「もし自分がお店をやるなら…

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vol.25「手前味噌」立春2/3〜2/17

 今年もそろそろお味噌を仕込む時期がやってきた。お味噌は一年中どの季節に仕込んでも作るこ…

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vol.24 「家」大寒 1/20〜2/2

「小さくて感じのいい平屋の空き家があったよ。 千葉の隠居みたいだったよ」  私がまだ東京に…

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vol.23「だるま市」小寒 1/5〜1/19

 三春町では毎年小正月が過ぎた頃に「三春だるま市」が行われる。これは江戸中期頃からおよそ300年続く歴史のある新春の恒例行事となっている。三春だるまや白河だるま、町のあちこちで見かける三春駒に、縁起物や干支の張り子人形を売る露店。それらを中心に焼きそばや大判焼きなど飲食の露店が通りにずらりと並ぶ。その他にも新春らしいひょっとこ踊りや三春太鼓が披露されたり、その年を象徴する希望の一文字のお披露目もあり、町内だけではなく県外からも多くの人が訪れて華やいだ一日となる。  三春でだる