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リズムをしっかり取るために意識したいこと(その2)

ここまで、リズムを取る際にはコントロールしやすい身体の部位を選ぶこと、そして、カウントの間に「と」を入れて、裏拍を意識できるようにすることの2つの要素に注目して書き進めてきました。

今回は、この2つの要素を組み合わせて実際にリズムを取ってみる、いわば「実践編」のような内容にできればと思っていますが、さてどうなることか?

リズムに合わせて身体を動かすときに意識したいのは、カウントをギリギリまで使うこと。前回の投稿で、指先や膝の屈伸運動でリズムを取ると良いと書きましたが、この時にもう1つの「と」の要素を絡めることで、更に効果的になると思うのです。

カウントをギリギリまで使えていないというのは、「1!2!3!4!・・」のように、跳ねたリズムでカウントを取っている時が多いです。試しにこの言い方をできるだけゆっくり、そしてこの早さに合わせて指で机をトントンしてみてください。(1回だけでなく何回か繰り返してみてください)

・・できましたか?
では、次は数字を伸ばして言いながら同じように指で机をトントンしてみてください。準備はいいですか??

「いーち、にー、さーん、しー・・」

では、次は噂の「と」を入れてみてください。

「いちとーにーとーさんとーしーとー・・」

どうですか?3パターンやってみて、何か違いを感じたでしょうか?
言葉が多くなるにしたがって、4拍を均等に叩きやすくなっていくよね?って言いたかったのですが、普段音楽に触れている方だったら違いを感じるまでもなく楽勝かもしれません。

少しだけ説明させていただくと、1番目に叩いた時のリズムは、1拍を4つに割った早さ、つまり16分音符の早さで考えたとき、1つ分しか「トントン」に使わず、残りの3つを待っている(休んでいる)状態なのです。この3つのお休みがしっかり取れれば問題はないのですが、ほとんどの方は3つ分の長さを待ちきれず、次のトントンが前のめりになっていると思います。これが続いていくと、流れている音楽のリズムとずれていき、気持ち良くなくなってしまう・・手拍子をする時のアタック、両手を合わせるタイミングが早い方(鋭い)はこの「1つ叩いて3つ休む」傾向が強いのです。

何を言っているかわからんという方は、3パターンの言い方をローテーションしながら指トントンを続けてみてください。きっと、2番目や3番目の方がリズムが崩れづらいと思います。
ここで補足。音楽用語でスタッカートという奏法があるのですが、この場合は「1つ叩いて3つ休む」ようにリズムを取ることになるので、必ずしも鋭いトントンがいけないということではありません。拍の感じかたでリズムも安定するということです。

では、今度は「トントン」を跳ねさせずにやれますか?机をはじいた後次のはじくタイミングまで指を残すのです。3パターン、どうでしょうか?
できちゃったという方は、そのままテンポを上げてみてください。どうですか?できましたか??

今度は1つ目のパターンが難しいと思った方、いるのではないでしょうか。言葉を切って音が完全に無い状況でリズムを感じ続けるのは結構大変。むしろ、2つ目、3つ目に進むにしたがって、カウントしやすくなったんじゃないでしょうか?

恐らく皆さんがカウントを取ったとき、「いちとーにーとー・・」の「い」「に」で机に指を置き、「と」で指を離したと思います。跳ねたリズムでカウントを取ったとき、3つ分だったお休みが、2つになりました。これが、はじめに書いた「カウントをギリギリまで使う」という意味です。音の無い間のカウントを意識することで、自然とリズムが安定することを体感いただけたら嬉しいです。

なんだか不思議な話になってきましたが、何かが違うなと思ってもらえればそれで良いと思います。では、指先だけでなく、身体を使ってカウントする場合はどうなるか??それは次回に持ち越したいと思います。

では、また明日!


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