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伴奏について(その2:ジャンルにこだわらず)

1日で何回か出番があって、それぞれ違うジャンルの曲想だった時に、切り替えが大変じゃないかと言われたことがあります。それぞれ弾き方を変えなければいけないから混乱しないかと言われたのですが、そんなことは全くありません。

というか、同じ弾き方をする曲ばかりが続くことなんてまずありえません。僕に声をかけてくれた人は、例えばクラシック、例えばポップス、例えばインストゥルメンタル系と、ジャンルの変化に注目してくれたのですが、それぞれのジャンルの中でも色んな曲想のものがあるので、全部をひと括りにしてはその曲の良さが引き出せません。

もちろん、このジャンルはこういう弾き方や演奏が王道というのがあるので、それぞれ研究しておく必要がありますが、それは、本番までに自然にできるようになっていないといけないわけで、それをいちいち思い出さなくちゃとか、混乱するというのはただの準備不足以外にないのです(得手不得手はありますが)。

聴きに来てくれる人がそういう感想をもらすのは全然変なことではないです。知らないんだからそう思うのは当然です。でも、プレイヤーとしてステージに立つ人が、どんなジャンルの曲でも同じような雰囲気で弾く姿を目にしてしまうと、この人は音楽の何が楽しくてやってるんだろう?と気の毒に思えてしまいます。むしろ、色んな曲があるから難しいとか言ってるのを耳にしたら、その変化があるから面白いんでしょ?と言ってあげたくなります。自分が知らない音使いとかリズムとか出てきたら楽しくて仕方ないんだけどね、僕は。

ということで、ジャンルは多種多様にあるけれど、音楽という根っこは一緒なんだから、選り好みしないでそれぞれの良さを味わえたら良いなと思います。

では、また明日!

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