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勇者のオケツ

保育園での体育は自然の中で行います。雨上がりでぬかるんだ里山を疾走する子供達は、全身泥だらけ。

競争は大切

”みんな一緒”がうたわれる中、僕は容赦なく里山で競争をして毎回1位〜10位まで順位を出します。競争は順位が出るから面白い。そして順位が出るから子供達は本気になります。

身体を自由自在に使う

なかなか思い通りの結果が出せない子供達は「今度こそは!」と走ったコースを自分でふり返り、そしてどう攻めたら勝てるか作戦を立てます。普通に考えると、いつも足が速い子、運動神経が良い子がトップに入りそうなものですが不思議と毎回色々な子供がベスト10に入るから面白い。サッカーが上手くても、水泳が上手くても、ダンスが上手くても、自然の中を駆け抜けるために必要な能力はその他にもあるのです。

里山の上り下りを走り抜ける子供達は、斜面の角度やねじれ具合、障害物などに場所に合わせて自然と手、足、膝、肘、そしてお尻を使い分けます。急斜面でブレーキが必要な場合は足だけでは到底止まれないし、止まれないからこそ命の危険を感じます。最大の制動機はお尻。ものすごいスピードで坂道を駆け下りた子供達はお尻をよく使います。だから子供達のお尻は真っ黒。

無事にゴールに帰ってきた子供達のお尻は泥だらけ。僕はこれを”勇者のオケツ”と読んでいます。スポーツに特化した体の使い方を覚える前に、自由自在に自分の体を使いこなす能力を身につけることは大切なこと。

子供達にはもっとたくさん自然の中で遊んで欲しいな。

幼児が自然の中で遊ぶことの大切さとそのコツを書かせて頂いた本「ネイチャーエデュケーション」。もよろしければ是非読んでみてください。


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