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長谷部浩の俳優論。

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歌舞伎は、その成り立ちからして俳優論に傾きますが、これからは現代演劇でも、演出論や戯曲論にくわえて、俳優についても語ってみようと思っています。
劇作家よりも演出家よりも、俳優に興味のある方へ。
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2023年1月の記事一覧

秀作『あでな//いある』を観て、俳優内田健司が、蜷川幸雄演出の『リチャード二世』で人間の本質に突き刺さる演技を見せていたことを思い出した。

秀作『あでな//いある』を観て、俳優内田健司が、蜷川幸雄演出の『リチャード二世』で人間の本質に突き刺さる演技を見せていたことを思い出した。

 ほろびての新作『あでな//いある』(細川洋平作・演出)が、評判になっています。私も今年を代表する舞台が、新年早々生まれ、その誕生に立ち会えたことをうれしく思います。

 この作品に、客/いべ役で出演している内田健司さんは、かつてさいたまネクスト・シアターのメンバーとして、蜷川幸雄さん演出の舞台に立っていました。
 蜷川さん最晩年の傑作『リチャード二世』のタイトルロールを演じたのが、内田さんです。

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