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外国人演出家の仕事

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ストレートプレイもミュージカルも、演出家を外国から招聘して、稽古場をゆだねる傾向が続いています。私にも、シアタープロジェクト東京の芸術監督を務めたデヴィッド・ルヴォーの演出論『傷…
通して読むと、演出の仕事について、外国と日本では、だいぶ考えが違うとわかります。転じて、日本の舞台…
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記事一覧

キャリル・チャーチルの今。混乱を怖れぬ覚悟。

 キャリル・チャーチルの二作、ダブルビルを見た。「A NUMBER 数」と「WHAT IF IF ONLY …

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長谷部浩
1日前
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ロンドン演劇雑感、その7。ホーヴェ演出の『オープニングナイト』が、予定より二ヶ月…

書くべきかどうか、ためらっているうちに、十日余りが過ぎてしまった。  四月十四日付のBBC…

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長谷部浩
4か月前
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【劇評333】普遍的な物語に、歪みを与える。『母 La Mère』の魔術的な時空。

 人類には、時代を超えて繰り返される物語がある。  母親の息子に対する恋着、子供の成長に…

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長谷部浩
5か月前
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ロンドン演劇雑感、その6。ホーヴェ演出の『オープニングナイト』。リアルタイムのカ…

 ロンドンに行ったもっとも大きな理由は、イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出の『オープニングナイ…

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長谷部浩
5か月前
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ロンドン観劇雑感、その1。マイクを使った演出に、あなたは抵抗がありますか?

 ロンドンでは四本の芝居を観た。そのうち二本『キャバレー』と『オープニング・ナイト』はミ…

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長谷部浩
5か月前
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【劇評163】森田剛。自らの欲望のために悪魔に魂を売り渡してしまった男フォーチュン…

 だれにでも好みはある。  傾きのある翻訳劇に惹かれてしまうのは、かねてから気がついてい…

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長谷部浩
4年前
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【劇評208】坂本昌行と安蘭けいによる緻密な台詞劇『オスロ』

 オスロ合意と聞いて、すぐに中東問題の画期的な事件と思う人も少ないだろう。  一九九三年九月十三日、イスラエルとパレスチナ解放戦機構(PLO)が、これまでの血で血を洗う闘いから、和平へと一歩踏み出した合意である。  憎しみの連鎖のなかにいた両者が、北欧のノルウェーを舞台に、社会学者のチリエ・ルー・ラーシェン(坂本昌行)とその妻で外務省職員モナ・エール(安蘭けい)が両者を結びつけるために尽力した過程を描いている。  『オスロ』(J.T.ロジャース作 小田島恒志・小田島則子翻

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長谷部浩
3年前
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【劇評257】斬新な演出で幻影を見る。『セールスマンの死』

 アーサー・ミラーの『セールスマンの死』は、憂鬱な戯曲だ。家族のために懸命に働いてきたウ…

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長谷部浩
2年前
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長谷部浩
2年前
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【劇評275】トム・ストッパードの新作『レオポルトシュタット』。ニューヨークのプレ…

 九月の十四日に、ニューヨークのロングエーカー劇場でプレビュー公演の幕をあけた『レオポル…

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長谷部浩
2年前
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【劇評276】ホーヴェ演出、イザベル・ユペール主演の『ガラスの動物園』の舞台を読み…

 『ガラスの動物園』の常識を打ち破る舞台だった。  コロナウィルスの脅威のために、二〇二…

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長谷部浩
1年前
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【劇評311】伊藤英明の目。人間の欲望に迫る『橋からの眺め』。

 アーサー・ミラーの『橋からの眺め』がNYブロードウェイのコロネットシアターで初演されたの…

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長谷部浩
1年前
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ロンドンで『キャバレー』と再会した。

 友人にすすめられて、プレイハウスシアターに出かけた。「今さら『キャバレー』ですか」とも思った。名作なのはよく知っているし、各地でおそらく五回は観ているそれでも行く価値があったというのが正直な感想だ。  ステージドアから入ってくださいと指示があったので、さては、イマーシブシアターかと疑ったが、まさしく、その通り。この形式はディズニーランドとは勝負にならない。単に、お酒をじゃんじゃん売りつけるための仕掛としか思えなかった。  今回観た『キャバレー』は、劇場自体を改造して、キッ

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