マガジンのカバー画像

天才と名人 中村勘三郎と坂東三津五郎

85
今もあふれる悲しみ。『天才と名人 中村勘三郎と坂東三津五郎』(文春新書)を書くことになったのも、私にとっては宿命だったような気がしています。いつまでも忘れられず、記憶のなかで生き…
ふたりの天才と名人のことが今でも、こころから離れません。『天才と名人 中村勘三郎と坂東三津五郎』(…
¥1,480
運営しているクリエイター

#坂東三津五郎

『初心忘れず 坂東流創立百年』を読む。

 坂東流創立百周年の冊子をお送りいただいた。  十代目三津五郎とは、生前ご縁があり、二冊…

200
長谷部浩
2年前
4

菊之助が大阪で『六歌仙容彩』を踊る。

 『六歌仙容彩』には、思い入れがある。  今はなき坂東三津五郎の取材を重ねていた頃、『京…

100
長谷部浩
2年前
5

三津五郎の墓参りに行って、ぼんやり考えたこと。

 入試の季節は、受験生の必死な思いとぶつかりあうことになる。  もっとも、二○一五年の二…

100
長谷部浩
3年前
3

藤田俊太郎への聞書きを再読して思うこと、いくつか

 今回、「権力と孤独 演出家蜷川幸雄の時代」を書き進めるために、2016年9月12日に藤田俊太…

100
長谷部浩
3年前
3

役者人生に微妙で、重大な影響を与える「代役」。玉三郎、三津五郎、海老蔵、菊之助に…

 代役という言葉にひかれる。  歌舞伎の世界に留まらず、代役によってチャンスを得た人は多…

100
長谷部浩
3年前
6

玉三郎の代役を菊之助が勤める。歌舞伎役者のたしなみについて考えた。

 歌舞伎役者の誇りは、急な代役が勤められるところにある。  レパートリーシアターならでは…

100
長谷部浩
3年前
5

三津五郎のメールアドレスが、自動入力で蘇ってきた。

 日本舞踊の坂東流が、百周年記念誌の準備を着々と進めている。去年から連絡があり、十代目三津五郎の評伝を書いたところ、先日、初校ゲラが届いた。  さすがに日本舞踊の流派だけあって、行き届いたご挨拶、ご連絡である。  細部に赤字を入れて、スキャンして、返送用のファイルを作った。今のソフトは優秀だから、スキャンが終わると直接Email添付ができる。メールソフトが立ち上がる。宛名を入れる段になって、坂東といれた。すると、坂東巳之助、坂東三津五郎が候補にあがった。  もちろん、十

有料
100

三津五郎さんの心配。

 坂東流からの依頼があって、三津五郎さんの評伝を書いた。短い枚数だったので、意を尽くせた…

100
長谷部浩
4年前
1

菊之助の『義経千本桜』について思うこと。

 映像だけで批評を書いたことはない。これまで長い間、評論家としての活動を続けてきた。舞台…

100
長谷部浩
4年前
7

ドイツ、ベルリン・ケルンでのレクチャーの予定をお知らせします。

ヨーロッパでは刻々と情勢が動いています。 現在のところ、4月30日には、ベルリンの日独文…

100
長谷部浩
4年前
1

インタビューの準備は何をするべきか。『坂東三津五郎 踊りの愉しみ』の場合。

 インタビューが大好きだった。 インタビューされるのがではない。自分がインタビュアーとな…

100
長谷部浩
4年前
11

さようなら勘九郎。十八代目中村勘三郎襲名前夜。(下)

『天才と名人 中村勘三郎と坂東三津五郎』(2016年文春文庫)には、幻の章があります。紙…

100
長谷部浩
4年前
1

さようなら勘九郎。十八代目中村勘三郎襲名前夜。(上)

『天才と名人 中村勘三郎と坂東三津五郎』(2016年文春文庫)には、幻の章があります。紙…

100
長谷部浩
4年前
1

三津五郎と酒

 三津五郎とは、よく飲みに行った。  勘三郎ともいったが、大勢の酒である。特に地方に行くと、お気に入りの店が貸し切ってあって、勘三郎に縁のある人が集まった。  それに対して、三津五郎はサシの酒だった。少人数で飲み歩くのを好んでいた。少なくとも私とはそんな飲み方をした。  もっとも、三津五郎に誘われて行った店で、いまもなお営業を続けている店は、それほど多くはない。今も、私が行き続けている店というと限られている。  岩波書店の仕事で『坂東三津五郎 歌舞伎の愉しみ』『坂東三津

有料
100