旧長谷子ども会館の活用:2回目の意見交換会に参加してきました!
こんにちは、鎌倉で育つです。私たちは、大仏さまでおなじみの鎌倉の長谷で、いつでも、だれでも、自由に遊べる、みんなの居場所「長谷子ども会館」の再開を願って活動しています。
昨年10月、鎌倉市が、旧長谷子ども会館の活用に関心のある民間の一者の方と、勉強会を重ねているという話を聞いた私たちは、ぜひともその場に参加させていただき、旧長谷子ども会館の行く末をしっかり見守りたい!!と鎌倉市にお願いをしました。(詳細はこちら)
前回の投稿では、建物修復に関する課題について、鎌倉市との話し合いでわかってきたことをお伝えしました。意見交換会の中で、鎌倉市公的不動産活用課の方から、修復費用については、国の補助金の活用なども含め、資金の調達に努力をしていくという趣旨のお話を伺うことができました。修復費用について、市が対応してくださるのであれば、次なる課題は、”修復された場をどのような形で運営するのか“についてです。
「今まで大きな悩みの種であった修復費用を何らかの方法で捻出できるとしたら…活用できる不動産としての価値や意味がこれまでとは大きく変わってくるのでは?」
「そういう条件であれば、広く意見やアイデアが出しやすいのでは?」
「広く意見やアイデアが集まっていくためには、今後まずはこのような情報がオープンになり、話し合いの場が地域に開かれることが重要になってくるのでは?」
と頭をひねっている間に…
2回目の意見交換会
市役所から、12月の勉強会の日程をお知らせいただきました!連絡をくださった公的不動産活用課の方々に感謝しながら、私たちは話し合いました。
―建物修復の前提条件が、以前のサウンディング調査の時とは変わるとしたら、この勉強会だけで話が進められるのはもったいない!
―勉強会の位置づけ、開かれた場所で話し合うチャンスについて質問してみたい!
そんな気持ちで参加させていただいた2回目の意見交換会でした。
話し合いの内容は
2020年12月22日(火) 鎌倉市役所会議室にて
参加者は、市から前回と同じ公的不動産活用課の課長さんはじめお二方。加えて今回、青少年課の方も同席してくださいました。事業を希望する方々は前回と同じ5名の方々。
旧長谷子ども会館を子どもの居場所として再スタートさせてほしいと願っている請願者を代表し、私たち鎌倉で育つからは3名が出席しました。
意気込んで参加した私たちですが、会の冒頭で、市(公的不動産活用課)から今後についてのお話があるとのことで、話は予想外の展開へ。
市のお話をざっくりとまとめるとこういった内容でした。
●この勉強会の終了
4月からの勉強会で一者の事業希望者から色々と提案していただいて検討してきたが、結局のところ「建物の修繕をどうするのか」が決まらなければ、活用方法についての話を進めることが難しいという問題に行き着く。そこで、市の取り組みとしては、まず建物補修について検討・対応を進めていく。補修に関わる国の補助金申請などにはまだ時間がかかるため、活用に関する勉強会はここで一度閉じ、建物補修の目処が立った段階で、また改めて運営について具体的に検討していきたい。
●建物の活用について
運営については、市は“多世代交流”をキーワードとして考えている。
●今後の市の対応
建物に関する対応状況については、今後節目ごとに私たち請願者にも連絡する。
(お話を伺い、なるほどと納得する一方で、市のお話を伺う機会がなくなってしまうのではないかと不安も残ります。)
私たちからもその場でいくつか質問をしました。
Q1.時間がかかる、とはどのくらいの期間?
補助金をもらうための準備作業、申請、調査、設計、改修の流れ。行政は年度単位で動いているので、少なくとも数年はかかる。
Q2.活用方法(運営)についての市の考えは?
現時点での市の政策として、単独の子どもの施設を保有・運営する計画は基本的に無いため、子どもの場になるということでも、運営については民間にお願いすることが望ましい。
Q3.“多世代の施設”ということになると市が関わる可能性は?
基本的には(子どもの施設の場合と)変わらないと思う。これ以上市の保有する場を増やすという計画は(現時点では)無い。
Q4.子どもの場の運営に行政が関わらないということの壁は、“予算”以外にあるか?
予算が問題。管理費、人件費、建物の維持費などのランニングコスト。
Q5.国や県の補助金がおりるような事業であれば、ランニングコスト※を抑えながら運営できるのでは?
補助金が出る事業であっても、全額ではなく市の負担が必要となるため、市の運営する施設を新たに持つということは計画に無い。
※旧長谷子ども会館運営時の年間運営費は、人件費や建物の維持費を除き、消耗品費・光熱水費・電信料・草刈・機械警備委託料など、年間64万6千円程度の費用がかかっていたとの記録があります。
Q6.地域子育て支援拠点のような既存の子ども事業の中で、小規模な子どもの居場所を増やしていくという可能性は?
公共施設再編計画の中にも、子ども政策の中にも、現時点では施設を増やしていくという計画は無い。
Q7.今後も私たちから「こういう事業、こういう運営方法なら、市の負担も少なくできませんか?」という事例などの情報提示、提案はしても良いか?
もちろんOK。知恵を集めることはやっていかなければならないと考えている。
このような話で、市と事業希望者の勉強会やこの意見交換会は、一旦閉じることになりました。予想外の展開にやや驚きつつも、市として今後取り組むことの説明もこれまでより具体的に伺うことができ、今までにない「前進」を感じられる市の対応に感謝と希望を感じました。しかしそれと同時に、“いつでも、だれでも”安心して過ごせる子どもの居場所の再開への長い道のりを実感する時間でもありました。
次回は、“意見交換会で伺った「鎌倉市の子育て政策」について”、“意見交換会を経て私たちが考えたこと”とお伝えします。
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