欲望を要件定義しないと何も手に入らない

離婚してからこっち、自己評価が最底辺付近をずっと彷徨ってたんですよね。

どんな職場でも、どんな異性でも、どんな同性でもいいから、わたしを受け入れてくれる相手なら、なんでもいい。
くらいの感じだったんですけれども、最近目が覚めまして、覚めたっていうか、好いてくれてるならいいかっていう程度の相手とクソみたいな時間を過ごしてしまって、死ぬほど後悔して自覚したというか、こんなんじゃダメだと思ったんですよね。

そんで他方で、最近オシャレ女子たちとの交流が増えてきたんですが、まー彼女たちのお洋服選びにかける情熱?執念?の凄みが、ある種感動的でですね。
例えば、「この秋に新しいボトムスが欲しいな〜」と思うとしますよね、わたしのようなあんまりお洋服にこだわりのない人間だと「秋だし、ちょっと大人っぽいめで、なんとなく膝丈くらいで、手持ちの服に合わせやすければよくて、タイトスカートでもいいけど別にフレアでもまあいいかな、予算は良いものがあればなんとか…」みたいなフワッとした感じで街へ繰り出し、何軒か回った挙句見つからず仕舞いで悔しくて、なんか買って帰りたくなってしまい全く役に立たないままタンスの肥やしになるようなお洋服を増やしてしまうんですよ。
でも世の中のオシャレ女子と言われる彼女たちはですね、「秋だし買い足したいのは絶対にタイトスカート、でも定番ものはもう持ってて違う印象のが欲しいから素材は絶対レザー、次点でレース、丈は絶対に膝が隠れる長さで試着して脚が細く見えなかったら買わない、予算は8,000円から15,000円の間で、それ以上は絶対に出さない」くらいのシビアさで欲しいものを決めて、見つかるまでなんぼでもハシゴし、アタリをつけたショップになかったら何軒回ったとしても諦めて帰るんですよね。

そのくらいのこだわりで集めたワードローブなものだから、たいがい何をどう合わせてもピシッと決まるわけで、何が言いたいかというと、自分が本当に何が欲しくて、それはどんな形なのかというのを具体的にイメージできない限り、わたしはゴミを掴み続けるんだなと思ったわけです。「YES」を決められないと、「NO」も決められないというかね。

なので「何か素敵なものが欲しいわ」という気分だけで出かけるのではなくて、その素敵なものの手触りとか匂いとか、自分の生活に加えてみたときの様子とか、そういうものの理想像をキチンと想像してから、その素敵なものを探しに行きましょうね、というお話だったのでした。

まあでもウインドウショッピングも楽しいけどね。

※この記事は2014年に書かれたものです


サポートいただいた場合は主に娘のミルク代か、猫のエサ代になります!ありがとうございます!