「百姓のマレイ」「キリストのヨールカ祭りに召された少年」ドストエフスキー
「百姓のマレイ」「キリストのヨールカ祭りに召された少年」
ドストエフスキー
どちらも1873-1881に書かれた「作家の日記」からの短編。
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★「百姓のマレイ」
シベリア流刑地にいる29歳の男性がふと思い出した9歳のころの小さな事件の話。解説によるとどちらも実体験とのこと。
普通のエッセイにしないところが小説家魂なのかな。はじめ語り部の人は架空かと思った。(”「死の家の記録」を書いたのが15年前”という箇所を読んでも自分に似たキャラを主役にしているのかもとすぐに確信できなかったほど)
★「キリストのヨールカ祭りに召された少年」
短編。
いつものような常軌を逸したキャラなし。
「白夜」より更に短く、絵本のような短編。こんな作品もあるのかと驚く。テンポの良い情景描写で場面がカラフルに切り替わる。音はあるけど静かに進む。私的にはあたたかい気持ちで読み終われた。悲しみとして書いたのではないと受け取ったけどどうなんだろう。
★覚書メモ
※Mツキーは「死の家の記録」に何度も登場するらしい
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