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結局、ロジカルシンキングが上手く使えるとコミュニケーションは良くなるらしい

「ゆったりとした話し方で聞きやすかったです。スゴくよく分かりました!」

皆さま、おつかれさまです。
後継経営者のお悩み解決に【徹底伴走】するコンサルタントの長谷川です。

冒頭の言葉は、先日の社長塾内で「経営者のロジカルシンキング・問題解決技法」という講義の講師として登壇させていただいた際に、ある受講生の方(といっても会社の社長でいらっしゃいます)から講義後にお伝えいただいた言葉です。とても嬉しかったです。

「伝わる」ということに少なからずこだわりを持って試行錯誤している私ですので、「ロジカルシンキング」は自分の中では大きな武器という存在です。
今回は、先日の講義を振り返りながら、そのあたりの話をさせていただこうと思います。

1.私が「伝わる」にこだわる理由

まずはじめに「伝える」と「伝わる」の違いって、どのように考えられていますか?

この違いは主語に合って、「伝える」は自分が主語です。例えば、上司から部下に対して何かしら業務を依頼する時。要点だけ話をして「それじゃあ、宜しく!」で終わる。このような一方的なコミュニケーションで情報を伝達する行為が「伝える」です。

一方で、「伝わる」という行為。これは相手が主語になります。先の例を「伝わる」に重点を置いて考えてみますと、業務を依頼する際に「この業務を任せたいんだけど、分からないところはありますか?」と声を書けます。そして、相手と話し合いをしていく中で要点を補っていく(この時にロジカルシンキングが役に立ちます)。そして、お互いが大丈夫であることを確認したうえで「この業務、お願いしますね!」と改めて渡す。相手の立場や意見も踏まえて、双方向でコミュニケーションを取っているのが「伝わる」です。

私の仕事は、後継経営者の経営の伴走です。レースにエントリーしているランナーは後継経営者の皆さまで、しっかりと走ってもらえるようにサポートするのが私の役割です。そのため、意見交換やアドバイスを求められた際には「伝わる」を強く意識して話すようにしています。

ですので、冒頭のように「よく分かりました」という言葉をいただけた私はとても安心したのです。講義を通して話をさせていただいた内容が「ちゃんと伝わってよかった!」と。

多少、難しい話をしたところもありましたが、受講生の表情や反応をみて切り口を変えたり、話すペースを調整したり。そんなことを講義の中で実はしていました。なぜならば、良い講義とは講師と受講生とが一緒になって学びあう形が一番だと思うから。そのためには「伝える」よりも「伝わる」という姿勢が重要だと思って話させてもらってました。

2.「ロジカルシンキング」をどう使うか

講義の中で受講生の方に「経営者のあなたが思うロジカルシンキング(論理的思考)とは?」という質問をさせていただきました。

お二人に質問させてもらって、どちらもほぼ同じ回答で「根拠をもとに主張をするためのもの」というアウトプットで使うイメージを持たれていました。

このイメージは正解で、先ほどの「伝わる」話し方の多くはこの要素が使われています。具体的には、

①要点を明確にする(要約力)
②主張したいことに対して「根拠」と「事実」も明確にしておく(因果関係、MECE)

と言ったことが挙げられます。また、ロジックツリーで話したいことが頭の中で整理できているからこそ、相手に合わせた言葉の選択や文脈が作れたりします。このため、円滑なコミュニケーションがとれるようになるのです。

また、ロジカルシンキングはインプットでも有効です。ある結論に対して、その結論が言える「根拠」は何か。そして、その根拠が言える事実(データ)は何か。このようなことをロジックツリーで整理して、情報の理解度を高めていくのです。

先日の講座内ではインプットについて、受講生の方々からはあまりイメージがなかったようでしたが、情報の整理の際にもロジカルシンキングを是非使っていただければと思います。相手の主張を整理して理解することも、コミュニケーションを円滑にすることに繋がりますので。

3.今回の講義を通しての私の学び

社長塾の中で行う「ロジカルシンキング」系の講座としては過去の期も含めて2回目になります。改めて皆さまの前に立って、この話をさせていただいたのですが、基本的には(情報として)目新しいことはなかったと思います。しかし、「知っている」と「出来ている」は違っていて、多くの方はここに躓いていらっしゃることが改めて分かりました。具体的に2点、お話しします。

まず一つ目ですが、全体観をもって情報が取れていない点です。
今回のグループワークの中で、ロジックツリーを使って情報を整理していただいたのですが、ご自身の立場や思考にとらわれて狭い範囲の中での議論が行われていたケースが見られました。

「この場合は、こうだろう」という固定観念もありつつ議論が進んでいった場合、MECEの点からもヌケモレや誤った選択をしてしまう可能性があります。そのようにならないためにも固定観念にとらわれず、広い視野を持って情報を見るという癖をつけた方が良いと思いました。

また、二つ目ですが、すぐに打ち手に走る(How思考と言います)点です。
今回の講義ではWhere,Why,Howの順番でロジックツリーを使いながら問題発見→問題解決に取り組むという話をさせていただきました。

・どこに問題があるのか(Where)
・なぜ問題が発生したのか(Why)
・課題を解決するためにどのようなことがあるか(How)

問題があるという不安定な状態から脱却したいという人間心理がありますので、行動の話であるHowにすぐ走ってしまうのは理解できます。また、Howの議論は単純でもあります。こういう点もありHow思考は多くの方が陥ってしまうのですが、解決確率を高めるためにもWhere,Whyから進めていただきたいと伝えさせていただきました。

その他の点では、今回のグループワークは立場やポジション(もちろん会社も違うのですが)が異なるので、目線がバラバラになるため良かったと思いました。と言いますのも、目線がバラバラということは前提条件に違いがあるはずです。その違いの中で一つの結果を出さなければならないからこそ、ロジックツリーの様な視覚的に見える化できる手段が有効だということも皆さんも実感として持っていただけたかと思います。この点も、私の学びでした。

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また、次回も宜しくお願い致します。

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