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サッカーのアクションと体幹トレーニングの考え方(認知神経科学的視点)




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この十年来、「体幹トレーニング」はサッカー選手にとって当たり前であり、不変であり、必要不可欠なトレーニングとなっている。


サッカー選手のみならず、「体幹トレーニング」と聞けばトレーニングを連想できる一般の方々も多くいる。


私たちは、「体幹トレーニング」と聞いて何を連想するだろうか。習慣的に行なっている「体幹トレーニング」はどれだけの効果をもたらすのだろうか。疑問を抱きながらトレーニングを継続するアスリートも多い。


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体幹トレーニングとは何か。サッカーのパフォーマンスとどの様な繋がりがあるのかを紐解いていきたい。

前回、体幹機能の認知・神経メカニズムについてまとめた。


筋骨格系やバイオメカニクスに関しては関連記事を参照して頂きたい。


サッカーのアクションと体幹トレーニングの考え方(認知神経科学的視点)



「体幹」


体幹について説明する前に、サッカーにおける「体幹」とは何か。ついて思考を深めなかればならない。体幹と言う言語の使われ方は多岐に渡る。


コンタクトでの強靭な体幹機能


鞭を打つようなしなやかな体幹機能


正中位を保つ体幹機能


手と足と連動した体幹機能


体幹連想させるサッカーでのイメージはこの限りではなく、非常に多く存在する。これらを「表象(representation)」と呼ぶ。

「表象(representation)」とは外部世界に存在する物体や記号や意味を心的に想起することである。

それは「再現(representation)」「心的表象(mental representation)」「脳内表象(brain representation)」などとも呼ばれる。

そして、現実に外部世界に存在する物体を心的表象することを「知覚」、現実に外部世界に物体が存在していない状況に置いて物体を心的表象することを「イメージ」と言う。


つまり、我々が指す「体幹」とは実在したものではなく、イメージの事ではないだろうか。




イメージ(何かを知る)するために3つの手段が用いられる。


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プレーするには環境を知るための前提として「自分の身体を知っておく」必要がる。それがなければ、どのように運動を起こせば良いかわからない。


身体知覚とイメージによって自己の身体の存在を認識できるが、行為的表象は身体知覚:身体図式(body schema)、身体イメージ(motor imagery)にわけられる。

これらの定義を下記に示す。

身体図式:自分の身体の姿勢や動きを制御する際にダイナミックに働く無意識のプロセス
身体イメージ:自分自身の身体について意識的にもつ表象

意識にのぼらないがそこに身体があるというのが身体図式、普段は意識にのぼらないが身体が動いた途端に何らかのトリガーや意識経験に経験に通じて立ち上がるプロセスが身体イメージとなる。


スライド2


先の図で示したのは、身体表象の概念である。動的表象は自己の運動に基づく体性感覚フィードバックによる表象を示し、先ほどの身体図式に相当する。映像的表象は視覚フィードバックによる表象であるが、心的回転(mental rotation)も含んだシミュレーション機能を包括した概念である。象徴的表象は言語(内言語)などを通じて外界と身体の関係性・因果性を近くし、推論を持つことができる概念である。ボールの操作はこの象徴的身体表象に基づくものと考えられている。

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