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十干の手紙〜癸の方へ〜

癸は自然界では水のエレメントで、雨を表すひと。


わたしは雨が好きだ。雨は自分がいつどこで、自分のドラマのどのシーンで降られるかで、感じ方が違う。


波待ち中の海の上での土砂降りで、バチバチと雨が水面を打ちつけると、まるで自分が揚げ物油の中の揚げ物になったようでワクワクする。もしくは、映画ショーシャンクの空のハイライトシーンだ。

急に降り出した雨が地面を濡らしたときの、地面の匂いにわたしは雨の存在を感じる。乾いた地面に染み込んでいく雨に、天からの恵みを感じる。

夜にポツポツと降り出した雨音を、あいている窓から聴いていると、とても癒される。雨音は癒しの音楽だ。


悲しいことがあった時に降る雨は、天が一緒に泣いてくれている気がするし。

嬉しいことがあった時に降る雨は、天が一緒に喜んでくれている気がする。


雨は、そうやって、人を時に癒し、時に祝い、生きていくための水をも生み出してくれる。


癸のひとの一番の特徴は、癒しの人であること。その順応性の高さとピースフルなマインドは人に安らぎと癒やしを与える。カウンセラー気質で人に尽くすことに喜びを感じる慈愛の塊のひとだ。

同じ水のエレメントである、海の壬ほどのスケールの大きさはなくとも、コツコツ積み上げることが得意な癸のひとは、着実に努力をすることができる。そして、さざれ石のように、長い時間をかけても雨が石に穴を開けるように成果を残せる人なのだ。

雨粒はとても小さいけれど、たくましい。みんなで仲良く天から降ってくるイメージの通り、平和主義でことを荒立てるような事はしない。マザー・テレサが癸だと聞けばイメージしやすいと思う。

人の喜びが生きがいの癸の人は、是非、人を大切に思うのと同じくらい、自分のことも大切にしてあげてほしい。自分のコップの水を満たせているからこそ、人に分けることができるから。

自分の好きなことに集中して、焦らず、じっくり楽しむ。そんなゆっくり自分と向き合う、心落ち着ける時間を大切にしてあげてほしい。


あなたの純粋な優しさは、天からの恵みそのものの雨なのです。

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