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『コロコロカービィ』は時代を先取りした傑作ゲーム


◆コ"ロ"コ"ロ"カ"ー"ビィ"

『コロコロカービィ』は2000年8月23日に発売された、ゲームボーイカラー専用アクションゲーム。

専用と言いつつも、シリポケットに入れられるゲームボーイアドバンス(SPでは操作はきびしい)やゲームボーイプレイヤーでも遊ぶことができる。但し後者は約1.4kgあるゲームキューブ本体を抱えながらプレイする羽目になるが。
RTA等で動画撮影をする場合、ゲームボーイ本体を直撮りするのは本作の仕様上きびしい(後述)ので、画面キャプチャという形でゲームボーイプレイヤーでのプレイ(通称キューブフィットアドベンチャー)が推奨されていた。

そんな『コロコロカービィ』が6月6日、Nintendo Switch Onlineに追加された。先週6月1日に『コロコロハーリィ』というゲームがDL販売されたのはいったい何の因果なのだろうか…

◆動きセンサー

任天堂公式HPより

このゲームはカートリッジ内に「動きセンサー」というものが搭載されている。ゲームボーイカラー本体を傾けた方向へ連動するようにカービィが転がっていく。これを活かしてステージを進めていくわけだ。手のひらの上で、カービィを滑らかに転がしている実感がすごい。
なおゲーム起動時、最初にゲームボーイカラー本体を水平に置いて設定する必要がある。水平じゃないと動きセンサーが狂ってしまうからだ。なお本体を前後左右に傾ける角度は15°くらい、軽い気持ち程度がちょうどいいだろう。

任天堂公式HPより

そして、本体を下から上へ跳ね上げるとジャンプできる。これが直撮り撮影できない最大の理由だ。文面だけだとどのような感覚またはどの程度の力加減にすればいいのかわかりづらいかもしれないが、「えいっ」と軽くやれば大丈夫。とはいえ最初は慣れを強いられるかもしれない。

ステージ攻略中は以上のシンプルな操作を中心に進めていく。ボタンは時々使うくらい。簡単そうに見えて歯ごたえがあるゲームだ。つーか穴に落っこちまくる。ある意味落ちゲー。

ニンスイ本体またはコントローラーそのものを動かす操作は、現在ならジャイロ操作が主流と言えるだろう。コントローラーを傾けてポインターを操作するゲームがまさにそれだ。ニンスイの前世代にあたるニンテンドー3DSにも搭載されていた。
もう今となってはアタリマエになっているものだが、『コロコロカービィ』は世界初の「動きセンサー」ゲームとして衝撃的だった。ゲームの新たな可能性を開いたといってもいい。

とはいえ、この頃は動きセンサーはまだ全然アタリマエになってはいなかった。時代が早すぎたとも言えるのだろうか。ゲームボーイアドバンスのソフトになるが、動きセンサーをカートリッジ内に搭載したゲームは『コロコロパズル ハッピィパネッチュ!(2002年)』と『ヨッシーの万有引力(2004年)』しかなかった。因みに「回転センサー」を搭載した『まわるメイドインワリオ(2004年)』なんてのもある。今後のソフトラインナップ追加に期待しよう。

◆早速ニンスイでプレイ

というわけで、今回レベル1(L1-1~1-4)だけ軽くプレイ。
なお今回はテレビモードかつプロコンでプレイ。発売23年の時を経て遂にちゃんとしたコントローラーで遊べるというのもすごい話だな。もちろん携帯モードでもゲームボーイカラーと同じ感覚で遊ぶことができる。

これが最初に出てくる水平設定画面だ。プロコンを水平に置くといい。

がわ゙い゙い゙な゙ぁ゙ガー゛ビィ゛ぐん゙

がわ゙い゙い゙な゙ぁ゙ワ゛ドル゛ディ゛ぐん゙

\コ"ロ"コ"ロ"カ"ー"ビィ"/

ゲームボーイでボイス再生すると雑音まみれになるのは仕方ない。1998年に発売されたピカチュウバージョンもそうだったからなあ。

●L1-1

ステージ開始時「ハアァ~イ♪」とボイス付。本作ではカービィは結構喋るタイプ。男の子らしい声になっている。

「えいっ!」と声に出しながら跳ね上がる。オブジェクトの色が変わったり、これでザコ敵を倒せたりできる。なんでかは分からない。なおザコにぶつかると従来通りフツーにダメージを食らう。

本作も無敵時間あり。キャンディを取るといつもの無敵BGMが流れるが、画面右上にある二つのバウンドオブジェクトを何回もぶつかると、このようにカービィの身体がゲーミング発光する。とはいえこれは数秒のみの無敵時間なのだが。

ワープスターを見つけると、

ボーナスステージに突入する。

アイテムは目押しルーレット形式。フツーにプレイするとむつかしいゲームなので、やはり3upが欲しい。

本作はこんな落ち方がしょっちゅうありまくりだ。
というか敵にやられてライフが0になるほうが珍しいんだよな。マジでこのゲームは奈落へ落ちまくるのが鬼門なんだもん。
なおニンスイオンラインでプレイするゲームは巻き戻しや中断セーブが可能なので、積極的に活用したほうがストレスフリーに進められる。

ゴールはダーツのようになっており、中央に近い地点へ着地すれば高スコアを獲得できる。見事中央に着地すると1upゲッツ。

●ミニゲーム

本作では5つのミニゲームが搭載されている。この中でぼくが一番好きなのは「カービィのフリフリチキンレース」だ。極限までプレイしまくった記憶がある。

ルールはシンプル。本体(今回の場合コントローラー)を振りまくるとマッハで車を飛ばして高スコアを目指す。

ドヤカービィかわい~!

うーん、しかしもっと高スコア目指せたと思うんだよなあ。なんか、プロコンの調子が変なのかぼくの腕が悪くなったのか、イマイチやりすぎ感を出せなかった。なおやりすぎると崖から落下してアウトとなる。しょっちゅうアウトしていた。やっぱり落ちゲーじゃん。

ところでセーブ中はこんなローディング画面のようなものが出てくる。ステージを進めるにつれてカービィの表情がご機嫌よくなる仕様になるのだ。

●L1-3

L1-1、1-2から一転して景色が変わる。雲のステージだ。それゆえに風船を手に入れると15秒間飛べるようになる。勿論空の上で時間切れになるとアウトなので、無理して先へ進まず、一度足場でやりすごして新たな風船を獲得する。(※追記:L1-2も風船ありました…)

従来のカービィシリーズとは異なり、本作は敵を吸い込むことはできないし、コピー能力の概念がないのでそれを使って敵を倒すこともできない。だが、マイクを拾えばザコを一掃できる。

●L1-4

各レベルごとに4ステージあり、最後の4ステージ目は必ずこのお城の風景になっている。

お城ステージは謎解き満載だ。例えば左上の4つのスイッチを素早く全部踏みつける必要があったり、ロボットを動かして隠しスターを見つけたり、

途中カギを入手する必要もある。

ここにあった!

●BOSS戦

いよいよBOSS戦!の前に、まずはタイムボーナスとしてアイテムを獲得。残り時間がたくさんあまっているほど、良いアイテムがゲッツできるチャンスだ。

このBOSSはメガイターという名前らしい。本作初登場であり、ロボボプラネットやグルメフェスにも登場している。

このように四角い穴へ一度潜み、メガイターとの距離を掴んでタイミングよく弱点の目玉にカービィを命中させればライフを1削ることができる。簡単そうに見えてこれが結構シビアなのだ。

コロコロカービィのBOSS戦BGMは疾走感が凄まじくて最高だ。
1ループたったの20秒なのだが、何度も聴いていられるくらいに中毒性が高い。これを初めて聴いたときは衝撃を受けた。また、BOSS戦開始前にピピピピピピとBOSSのライフが表示されるのも「マジにBOSS戦始まるんだな」というマジ感を煽られて好きだ。

ところがこのBGM、実は初代カービィこと『星のカービィ』のBOSS戦が初出なのだという。アレンジというか、そのまんま?初代カービィは未プレイだったので、後々インターネットで知ったときは「えっそーなの!?」とぶったまげたなあ。なお初代カービィも既にニンスイオンラインで遊べる。


このBOSS戦BGMは『カービィのグルメフェス』でもアレンジされており、そちらもカッコイイ。(13:38より)

グライダーは結構使い回し(色違い)が多いのがこのゲームの欠点なんだよなあ。こんな仕様なので、ボスキャラを作るのに難儀だったのかもしれない。コピーがあればボスのバリュエーションが広がったかもしれないし、実際続編が作られる予定だったそうなのだが、まず本作はシンプルな操作性を目指したのだろう。

いつものカービィダンスは本作でも見られる。かわいいなあ。

***

10年以上ぶりにプレイした感想としては、今でも面白い傑作だ。それでいてやっぱり落っこちやすいなこのゲーム!!
プロコンでプレイすると新鮮味があったが、流石にまだ慣れてはいなかった。特に奥へ傾けるとちょっと加速しすぎというか、これは単に水平設定が微妙になっていたのかもしれないが。

ステージ数はオモテ面だけでなくウラ面が用意されているのでボリュームが豊富だし、ミニゲームは熱中度が高い。ぼくは一週間もかからず全クリした記憶があるのだが、それくらいに熱中度を高く打ち込めさせてくれるゲームだった。今回も「あっこれ時間泥棒ゲーだわ」と確信させられるほどに熱中してしまった。
コロコロカービィ、オススメですよ。

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