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『のあ先輩はともだち。』1~2巻感想 先輩はかわいい!だがクッソ重い女で距離置きたい…でも見ている分にはマイ・ペンライ!(大丈夫)


◆のあ先輩と現在1巻分無料

週刊ヤングジャンプはたまに立ち読みしている。
と言っても読んでいるものは『スナックバス江』と今回紹介する『のあ先輩はともだち。』のみ。ぼくは途中参戦や1話読み飛ばしてもマイ・ペンライな気軽に読める漫画が好きである。まあ、のあ先輩は気軽とは言えないほど重い女だけど。

というわけで、2月19日(月)に『のあ先輩はともだち。』の2巻が発売された。1巻が昨年10月発売なので4ヶ月ぶりの新刊だ。「おもしろいの?」と言われると、ハイ!面白いですよ!

現在は2巻発売を記念して、「少年ジャンプ+」「となりのヤングジャンプ」にて3月3日(日)まで1巻分(第8話まで)が無料!太っ腹である。今まで軽く気になっていた方は是非この機会に触れてみるといいだろう。

この手の記事を書いているたびに「かっこつけて表題に【PR】って付けておくべきなのかなあ」と思わなくはないが、ぼくはクソザコを超えたクソザコなのでカネは欲しいけど別に集英社や電通から案件をもらったわけではないし、カネは欲しいけどまずとてももらえるような立場ではないし、つーか単にぼくがこの漫画が好きなので紹介したいだけの話です。カネは欲しいけど。

◆のあ先輩とその面倒くさいキャラ

人生省エネ思考でドライな後輩・大塚理人(23)こと理人くんと、一見頼れる上司にしてバリギャリの早乙女望愛(27)ことのあ先輩のふたりを中心に物語が展開されていく。

のあ先輩は本当に一見頼れる先輩である。
「まだ27歳」「この頃が一気に懐かしい」という脳内コメントが頭をよぎる。いちおう連載始まったの半年前とまだまだ若いほうなのにも関わらずである。
物語の起承転結の転は、理人くんが残業している最中に起きた。

27さい…????

うわもうめんどくさい

コワ~…

といった感じにもう早速面倒くさい予感しかしてこない、ちょっと…ちょっと?なのかな、軽くヒけるぽんこつ寄りの先輩である。
原作連載開始がもう10年以上前の漫画になってしまった同じヤンジャンの『干物妹!うまるちゃん』のうまるちゃんのようなギャップ。つまるところ社内では優秀なのにオフでは重すぎる女というギャップがのあ先輩の特徴にして魅力である。
ぼくの中ではリアルで近寄るのは結構アレだけど見ている分には超オールオッケーでウキウキウォッチングの精神である。

因みに初期設定では25だったが担当編集の強い意見によって27になったとのこと。そんな変わってないじゃん同じアラサーじゃんとは最初ぼくも思った。
が、数刻後なぜかは知らないが25より27のほうが残念要素高まるから有能采配だなと感じた。27さいの人をなんだと思ってるの?

◆のあ先輩と友達関係

そんなのあ先輩を見てしまった理人くんはどういうわけかこの人と恋人…なんてことはなくて友達という関係を築くことになった。というのが第1話の流れである。勿論周りから付き合っているのか疑われるケースもある。

理人くんは元々省エネで自分だけの時間を作りたいスタンスなので、流石にすぐに「いいですよ」と言えるほうがまず変なのだが、なんだかんだで先輩のことは敬ってくれている。あまり表情が変わらないので、ドライな子に見えて案外人間味が強い。というか彼の省エネ思考には共感とわかりみしかない。

そんな理人くんが時折軽く表情を崩しつつ惑わされるのがたまらない。そんな瞬間がたまらなく面白い漫画だ。理人くん か わ い い い い い い い   い    い      い(先輩書き文字)

のあ先輩は元カレと別れてしまった故に酒に溺れているというとても分かりやすいキャラ。けれども話数を重ねるにつれて友達という依存性を求めたくなる必然性が増していく。…それは良い意味とは軽く言い難いのだが。
なにせ元カレが5人もいたとか、同性には嫌われているとか、スマホ画面パリーンとか、「ああ~…ま、なるわな…」と察することができてしまうヤバ女要素が垣間見られるからだ。所謂地雷系・メンヘラ女の範疇に収まるかもしれない。歴代元カレも大抵地雷だが。

そういうわけで、理人くんのような気が合う友達が欲しいのも理解できる。彼にとってはどうしてこうなった案件だが。

◆のあ先輩と程好い距離感

のあ先輩はもう面倒くさいし、頻繁にヒスっている。
とても分かりやすいキャラだ。だけども、不思議と苦手な人だとは感じられない。

勿論見た目の良さもあるだろう。おっぱいもでかい。
第一にのあ先輩は見ていて面白かわいいのと、理人くんとの掛け合いがコメディ重視で重くなり過ぎないのがあるのだと考えている。特に後者はリアクションが激しいのあ先輩と、基本的にドライな理人くんのギャップが程よく、読んでて疲れない。
毎回ヒスってるので「あーいつものはじまった」なノリで理人くんと一緒の気持ちになれるのがポイント高い。つーかもう実家のような安心感。こういう一面がないと逆に解釈違いを引き起こしそう、ヒスらないのあ先輩は逆に心配になりそうだ。

…ただそう、見ている分には面白いのだ。
リアルで付き合いたいかと言われると微妙に首を縦に振りづらい…いや絶対にヤだってわけじゃないし、寧ろこんなかわいくておっぱいもでかい先輩と一緒に遊んでて楽しいのは伝わってくる。振り回されてて大変だなあとは思うけども、それも含めて理人くんのことは素直に羨める。
ただ理人くんに依存しすぎてて危うさと怖さが誌面から伝わってくる。今後予想だにしない何かをやらかしてきそうでそこがホントこえーんだよこの人!何かしら面倒事が関わりそうなんだよ!
なんだかんだで自分にとって相性が合う人だからなんだろうなあ、理人くんと上手く友達やれるのは。ぼくにはとてもできない。元カレ5人と別れた人と友達やれるのはもはや奇跡的なんだろうなあ。

◆のあ先輩と粋の良い友達

個人的に一番好きなのは第6話、Twitterの話。
Twitterやっていないと言いながらも結局やっていた、というかのあ先輩本人なんだとバレる要素モロ出しやんけな有様。とても理人くんにフォローを求められているようだ。結局フォローしたんだけども。

ところが「最高の友達😭」と間接的に理人くんを褒めてくれたツイートを見かけ、いいねを押してやったのがすごい良かった。理人くんもそんな粋の良いことを素直にやってくれる一面があるんだなあと、この子のことが一気に好きになれた瞬間でしたね…

まあいいねされて悶えまくってるんだけどな!ほんとめんどくせえな!
あーでもこういうのぼくもめっちゃよくあるな。感想とか書いたらエゴサしていたのかその作者様にいいねをもらって「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア作者様にみられてるううううううううううううううううううううううううううううう」とパニクってるのマジあるあるだわ。わかりみすぎんだわ。

◆のあ先輩と更なる拡張性

話数を重ねるにつれて思うことが「のあ先輩のこともっと知りたいな!」である。そう思えるほどぼくは先輩の危険な沼にハマっているのだろう。

現在は基本一話完結ながらも縦進行はゆったり。
新キャラは登場するし、ガチってほどではないが如何にもなラブコメ展開(押し倒し事故)はあったりする。

そして恐らくすべて描く必要はないと思うが、過去のふたりの想像の余地がもう既にあるのが地味にポイント高い。理人くんとのあ先輩の初邂逅は具体的にどういったものなのか。そもそもどういった動機でこの会社へ入社したのか。学生時代はどうだったのかetc…
これから卒アルを開くような感覚で垣間見れるかもしれない。学生時代の話がやれるのは青年誌ならではの強みだな。

先輩の元カレ5人はどんな奴だったのかは気になるのだが、これを直接描くと一気に重くなってしまい、カテエラ判定を喰らってもおかしくない(基本的に優しい世界だし)ので流石にぼかすレベルかなあ…それでもちょっと怖いもの見たさがあるんだけど。

因みにのあ先輩は実は処女ととある回で判明するのだが、ヤるまでの関係には至ってないようで安心した。

…が、処女であることに納得性しかなかった。
つーか逆に元カレも災難な一面があったのでは…?元カレの数を刻むたびにヤバさが増す念能力者では…?と想像の余地が膨らむ。絶対面倒くさいこと言って毎度ヤれずに未遂で終わってそう。

◆のあ先輩とりあえずオススメです

というわけで、なんかめんどくせーけどおもしれー女なので放っておけないというキャラが好きな人には刺さる漫画です。1巻時点でも十分のあ先輩のことが分かるけど、2巻で更にヤバ係数が増してきたので今後どんだけインフレするのかも注目である。

………結局このふたりは付き合うんですかね。今のところお互い恋愛感情はない、友達関係をモットーとしているけども。理人くんは性欲ないみたいだし。ラキスケ経験者なのに。
大抵のラブコメならいずれ付き合うが、本作は「オフィスともだちコメディ」だからコメディに重きを置いている。なので結末も今後の縦展開も予想できない。

しかし前作『きみに恋する殺人鬼』と本作のギャップはすごいな。『初恋ゾンビ』と『少年のアビス』くらい差がある。ヒロインの重さをフィーチャーしつつ万人向けにコメディに仕立てているのはすごい。

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