『白聖女と黒牧師』アニメ第4話「聖女と呼ばれるもの」感想聖女の在り方を考えさせられるヘーゼリッタ回

2023年8月5日 18:00

◆これまでの聖女様かわいい

◆意外ときびしい世界観だった第4話

前回ふとしたことで聖女様と出会ったヘーゼリッタが今回教会にやってきた。アベルとの知人でもある新キャラ登場というわけで、今週は見るからに縦回だ。

何か理由があるのか、ローレンへの態度はあまりよろしくないこの人。聖女様のお願いを聞けないというのは、うんまあ、ローレンにブッ刺さっていいなそれは…
そして、基本だらしないアベルも昔からの知人かつ理解者として、西の街について話題を振られればタヴーなのを察してナチュラルに止めてくれたりと、今週もアベルは良きダチムーヴができている。

ヘーゼリッタに悲しい過去…
幼少期、ヘーゼリッタが友達のように接していた西の街の聖女様が突如苦しむも、周りの人物が彼女を助けないのは聖女は神に最も近い存在だから人間と同じ扱いをされていないからだという。お前は何を言っているんだ？

本来なら医者に見せれば治るはずだった病気なのに、「聖女様は病気にかかるはずがない」という妄信からあえなく他界…おいおいおいおいおいおい。

原作読んだときもびっくりしたが、案外ハードな世界観なんだな…
どちらかというと西の街の連中おかしすぎんだろ！人の心とかないんか？とツッコみたくあるが、だがしかし聖女を人間扱いしないのはとても悔しいが理解できなくはないのだ。極めて妄信的であるが、神に近い存在として崇められるのも分かってしまう。
けれどまず、普通はだな。心配してやるべきだよなあ…なんか、聖女様について事情を探りたくなってしまうな。

これまで動画工房らしく「聖女様かわいい！」を全振りとしてきたつくりだったので、今回困惑した人はいるかもしれない。けれども、この悲しい過去を通してヘーゼリッタがローレンに辛辣だったのも腑に落ちる。過去に悲惨なトラウマがあったからこそ、同じ過ちを繰り返してはならない考えにも至っていいはずだ。
今週のシリアス要素は世界観拡張も担っていて面白かった。西の街へいつか向かう機会はあるのだろうか？

でまあ、あんまり暗くなりすぎるのもな、カテエラだよなってことで、「聖女様のことをどう思って同棲しているの？利益あるの？」という質問に対し、「これまで一人暮らしだったので、聖女様と一緒にいると寂しくならない」というすごぶるローレンらしいアンサーでシリアスムードが一気に吹き飛んだ。
これまで無自覚系主人公らしい態度は「お前さあ…」と言いたくなったのだが、これは良い具合のアンサーだ。その後の「この人は大切にしないといけない人だ」というプロポーズスレスレな発言といい、聖女様にこの言葉を聞かせてやりたくなる。もうずっと一緒にいてやるべきじゃん！！聖女様こっちですよ！！

ネームドが少ないのもあるが、このアニメは現存ネームド四名全員キャラが立っている上に名前も覚えやすいのが強みだ。ヘーゼリッタも早速グイグイキャラを立たせてくれている。
特にアベルには腐れ縁のような関係でありながら、彼に信頼を置いているのが良い。まあ手紙送っていたほどだしな。前回燃やされたけどな！今度からその想いは大事にしてやろうな。