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都会生活で見失っていた「生きる」うえで大切なこと

先日参加したこちらのイベント。

私にとって色々なきっかけでブレ始めていた軸がグイッと元に戻された時間だったのだけど、まだグラグラしていて。
本を読んでいたら気づきがたくさんあって、久しぶりに付箋を貼ってみたらこんなにたくさんの付箋に。
そしてグラグラしていた土台も強固なモノになったので、これもN=1でしかないけれど、私の思考の整理とともに何かの参考になればと思い残します。

東北で学んだ「自然と共に生きること」

周りは一面田んぼが広がる千葉県で生まれ育った私。
東京とも距離は近い存在だったので、子どもの時から「自然」という意識はさらさらなく、むしろ夏になると家の庭に現れる大きなカエルには嫌気しかなかった。
転機は社会人3年目で入った東北の地。
ほぼ初めて一次産業に触れ、それらに関わる方々にも出会った。自然の凄さとともに時に脅威ともなり得る現実から、価値観がガラリと変わった
普段私たちが食べている食べ物がつくられる過程も私たちには知り得ない世界であり、たくさんの人の手でつくられること、だからこそ大切に、残していくべき存在であるとも感じたし、私としてもできる限り、自然と共に生きていく生活を送りたいと思うようになった。発酵との出会いもまさにこれ。
たった2年、されど2年。私の東北での生活は本当に人生の転機だった。

「当たり前が変わった」東京での生活

それでも東京に戻ると、東北での当たり前がもろとも崩れていった。便利さ・(モノで溢れかえる)豊かさに圧倒され、大切にしていたはずの価値観もつい半年もせず忘れてしまうほど。そしてその当たり前に慣れてしまい、どんどん私の求めるクオリティは高まっていたように思う。
「便利」という言葉に囚われて、都心にすぐに出られる・スーパーが近くにあって、新築にしか住んだことがなかったから「築浅」で…(笑)と、生活をしていく上で必要な箱に対してこだわりが強くなった。
さらには時にオシャレなところで美味しいモノを食べたいと思うようにもなり、これらが当たり前になった。
そうなると、もちろんお金も払う行為が増え「消費している感覚」が強くなり、心がすり減る感覚を覚えた。だからこそそれを埋めるために、反対の「生産をしている感覚」を得るべく「仕事をする=お金を稼ぐ」と認識しながら「お金」に対するこだわりが高まった。
お金がない状態が怖いと思えるようにもなっていた。
まさにいつの間にかお金が基準となり、「いい生活」を達成するために必要不可欠な存在になっていたのだと思う。
一方で、どこかで私の身体はその土地のモノや自然が豊かなところを欲しており、都心に近いといっても緑が多い場所を住む場所として選び、食べる通信などを利用したり、発酵の世界にどっぷり浸かるようになっていた(ちなみにこうなるとまた、お金もかかる)。

この矛盾のきっかけは分からないが、何だか不安な未来とともに、どんなモノを大切にして生きたいのか?という軸がぶれていたように思う。
これは先ほど本を読み終えるまでの私だ。

本で再確認した「人として生きるうえで大切にしたいこと」

私自身がつくりたいと思っている未来に向けて動いていくことはもちろんであるが、それを達成するためにも、まずは土台となる生活は重要で。
この本を読んでいるとこれまでの私の生活に対してグサグサと刺される感覚だった。
私も含めて誰も私の未来なんて分からない。だからこそ大切にすべきは今。
それを前提に「どんな人たちとどんな関係性の中でどんな日々を送るのか?」「どんなことをしている瞬間が大切なのか?」と考えながら本を読み進めていた。
もちろん便利な生活をしながら、高級なレストランに行くことができることもいいかもしれない。けれどもこれは私にとってマスト条件ではないことに気づいた(そもそも身体は違和感を覚えていたし)。
今の生活を振り返り、どんな時が幸せなのか?と考えてみると、めちゃくちゃ平凡なのだけど、軸が見えてきた。

起きたらすぐにカーテンを開け、太陽の光を浴びながらご飯を食べる。
時に自然と触れるべく、発酵食品をつくったり、家庭菜園(ベランダ菜園でも◎)をしながら、好きな人・大切な人たちと一緒に過ごす。
これらで小さくても少なくても自分の手で生産をして社会を回していく。

やはりお金よりももっと目の前にあることを大切にしていきたかったと納得し、腑に落ちたのだった。
自然との関係・人との関係の中から社会をつくりたいのだと。

私たちは自然に生かされている以上、それに逆らうことはできないし、時に猛威を振るったとしてもそれを受け入れなければならない。ならば普段から近い立場で、些細な変化なども感じ取れるくらいになった方が、猛威に対する受け入れる土壌もできるはずとも思っている。これは人間関係でも一緒。
だって人が生きることってこういうことだから。

もちろん、今の社会でまだまだお金で決まる部分もあるからこそ、0・100ではなく、うまく共存をしていく必要もあると感じていて。
それでも、40・60などバランスを取りながら、少しずつみんなの力で社会を変えていければそれも変わっていくのではないか?と思ってます。

ちなみに、私は常々「正解はないからこそ、色々な価値観に出会いながらもそれぞれの人『らしさ』を大切にしていくことができる社会」をつくりたいと言っているものの、その前に私自身の大切にしたい価値観を支える生活がいつの間にかブレてしまっており、それでは社会をつくることもできないよな…と反省をしました。
これからは「これらがきちんとできているのか?」という土台を整えながら、生活をしていきたいなと。

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これはあくまでも東京で働く28歳女性である、私の感想です。
一人ひとり育ってきた環境が異なり、価値観が違う中でも、この本にもあるけれど「共感はまず、知って繋がること」だそうです。
何かこれがきっかけで小さくても何か変化があることを願って。


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