岸見一郎・古賀史健『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』

読んだ理由
以前からアドラー心理学に興味があった。人間関係で悩んだ時のヒントになりそうだと思った。

気づき
・アドラーはトラウマを否定する。原因論ではなく目的論。
e.g.×過去にトラウマ(原因)があるから不登校になる
  ○親の注目を引くため(目的)に不登校になる
  ×昔親に暴力を受けたから、親が嫌いだ
  ○親と関係を修復したくないから、昔の辛い記憶をわざわざ思い出している…今の不幸を親のせいにするほうが楽だから

・アドラーは承認欲求を否定する。承認欲求を満たすために生きることは他人の人生を生きること。あなたの考え方や生き方に、他人の承認などいらない。他人が自分をどう思うかは他人の課題であって、自分にはコントロールできない。全ての人に好かれるのは不可能。1:2:7の法則。どう頑張っても自分を嫌ってくる人たち1:自分のことを大好きでいてくれる人たち2:どちらでもない、普通の人たち7。

・自分の課題と他人の課題を分離する。その行動の責任を最終的に引き受けるのは誰かを考える。親が子に干渉するのは、子供の課題に土足で踏み込む行為。いくら子が心配でもしてはいけない。子供は親の期待に応えるために生きているのではないので、親の言うことを聞く必要はない。自分の行動の結果は自分で引き受けるので、自分の課題である。同時に、親に変えたいと思うのも間違いである。親が変わるかどうかは親の課題。人を操作しようとするのは誤りである。

・見返りに縛られてはいけない。見返りに縛られると、見返りを求める人間になる。見返りを求めても、縛られてもいけない。

・親や上司の敷いたレールの上を生きるような生き方をしていると、自分より若い世代が自由に生きるのを素直に応援できない人間になってしまう。

・周囲の人間は敵ではなく仲間。すべて横の関係。相手からのケンカには絶対に乗ってはいけない。権力闘争に巻き込まれてはいけない。相手を打ち負かしたところで、復讐が待っている。

・叱ってはいけない、褒めてもいけない。それは相手を下に見ている。あらゆる人間関係は横の関係。「よくできたね」ではなく、「ありがとう」「助かったよ」などと声をかける。

・親や上司にも、言いたいことはちゃんと主張する。相手の言いなりになって、上手くいかなかったら相手の責任にするのは、無責任である。意見したことで関係が崩れるなら、そこまでの関係。その関係に縛られる必要はない。

・人生は線ではなく、連続する刹那。「今、ここ」に強烈なスポットライトを当てよ。そこには過去も未来も存在しない。

・世界は「地図」ではなく「地球儀」。自分だけが世界の中心ではない。人間はいつも主観で世界を見ていることを自覚すべき。

To Do
・承認欲求を手放す勇気を持つ。
・課題を分離する。
・親にも上司にも先輩にも、ちゃんと意見を主張する勇気を持つ。
・叱るでも褒めるでもなく、全ての人間関係は横の関係であると意識する。
・今、ここを生きる勇気を持つ。

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