見出し画像

【舞い踊る影と光に焦がれて】

金魚を見ると、夏が来たなぁと感じる。

幼い頃、両親に夏祭りの縁日に連れて行ってもらった。しかし、記憶は途中で途切れている。残っている記憶の片隅にあるのは、金魚すくいの網を持つ小さな手のひら。あれは、私の手のひらだったのだろうか。

途切れた記憶のピースは、おそらく楽しいものではない。すべてを取り戻す必要はないと思っている。ジグソーパズルではないのだから、欠けたピースがあってもいい。

ここから先は

1,880字 / 6画像
いつもより深めのエッセイ、創作インスピレーション、創作小説等を月4本以上、ランダムにお届けします。記事単体での購入もできますが、月2本以上読まれるのなら定期購読の方がお得です。丁寧に想いを綴っていきますので、よろしくお願い致します。

少し深めのエッセイ。創作にまつわるエピソード。時々、小説。 海の傍で生きてきた私のなかにある、たくさんの“いろ”と“ことば”たち。より自…

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。 頂いたサポートは、今後の作品作りの為に使わせて頂きます。 私の作品が少しでもあなたの心に痕を残してくれたなら、こんなにも嬉しいことはありません。