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碧月はる
2020年3月23日 10:42
夜の空気は、昼間のそれより少し哀しい匂いがする。物音は消え去り、光も少なく、刻々と深まる闇がこちらに近づいてくるような気がする。それでも、私は夜が好きだ。静けさも、暗闇も、慣れてしまえばむしろ落ち着く。月灯り。星灯り。どれだけ見つめていても目が痛まないその光には、不思議な力がある。車で夜を過ごす生活にも、だいぶ慣れた。明け方まで起きていて、空が白んできたらようやく眠る。少し眠ったら、簡単な