はじめの一歩は小さい方がいい
明日で我が家の小学生の子どもたちの夏休みが終わる。
その時を察していたかのように、朝起きると虫かごの中にいたカブトムシたちは全員虹の橋を渡っていた。
私のこの夏のレコーディングの悩みの種であった蝉たちの鳴き声も、すっかり秋の虫の声に入れ替わっている。
キャンプに行く前に急いでしまって放置していたビニールプールを丁寧に拭いてたたむ。
暑い中、きちんと拭き切らずに慌てて家を出てしまったツケが回ってきて、綺麗にするのに随分と時間がかかってしまった。
けれど、ここで手を抜いたら来年の私が泣く。
面倒くさがりな私だけれど、私にしては随分丁寧に午前中の大半を使ってビニールプールを拭き上げ、押入れの中に小さく畳んでしまいこんだ。
今年の夏は作品作りに没頭してしまったせいで、家事がおろそかになり、家がなんとなく呼吸をしていない感じがしていたけれど、
久々にじっくりと一つ一つ家事を済ませていくほどに、家が再び呼吸をしだすのを感じた。
家事というのはもしかしたら、私にとっての小さな「お祓い」のような儀式なのかもしれない、と思う。
部屋の隅の埃を取り除き、シンクの曇りを磨き、今日の場合はプールを拭き上げる。
目の前の小さな作業に没頭しているときは、瞑想している時のように、今自分に必要なメッセージがふと頭の中に浮かんでくることがある。
今日はまさにそんな日だった。
今日のメッセージは
「はじめの一歩は小さな方がいい」
というメッセージだった。
どうしてそんな言葉が突然浮かんできたのかわからない。
けれど、その言葉は何度も私の中に浮かんできた。
確かに、何か新しいことを始めようとする時に力み過ぎてしまうと長く続かないことは多い。私もどちらかというとそういう傾向はある。
実は、この夏始めたいろんな小さな習慣があるのだけれど、確かに定着したものはどれも、周りには気づかれないくらい小さな一歩からスタートしたものばかりだった。
週があければ二学期が始まる。
子どもたちも、私も、また新しいスタート。
はじめの一歩は力まず、それぞれ無理ない歩幅でやっていこう。
そして、自分なりの一歩を大切に大切に、毎日積み重ねていこう。
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