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2020/8/21感情の記録-指輪の話-

左手の薬指に光るもの。そう指輪。
既婚者であることがすぐにわかるもの。

少し前までは、といっても、20歳くらいまでだが、私にも結婚指輪に憧れていた時期があった。オシャレだし、人生でそんな高いものずっと身につけることはそうそうないし、なんだか素敵な人に見えるし。

でも女性が一定の年齢で結婚指輪をして社会に出るとなぜか質問されるという話を聞いた。

* * *

「ご結婚しているんですね〜」
「お子さんはいるんですか?」
「今日は、土曜日なのにお子さんどうされているんですか?」

そんな質問をたくさんされるようになったんだよね。

個人が結婚していようがいまいが、あなたには関係ないし、子どもがいるかどうか、その世話をしなくていいのかも、個人とその家庭ごとの話。
男性にも、同じ質問するんですか?
世の大半の男性は、いちいち子どものお世話をどうしているかなんて、聞かれないでしょ。なのに、女性であるだけで、社会の中でも、「親」であることを他者から決められている感じがする。

女性だけでなく、子どもがいれば男性だって、親であるはずなのに。

* * *

その話を聞いて以来、結婚指輪への憧れがすっと冷めた。そんな差別的な見方をするために、結婚指輪が使われてしまっている社会なんて、嫌だなと素直に思った。

結婚指輪をもらう結婚式やその場面までの想像で生きていたら、まだ憧れが続いていたかもしれない。何も考えず、パートナーとお揃いに結婚指輪をはめる日を楽しみにしていたかもしれない。

その先、"結婚をした" ●●さんと認識されること、子どもが生まれた後に起こるかもしれないことを知ってしまったので、単なる憧れで生きられなくなった。

でも、それでよかったと私は思っている。

「一般的には・・・」「普通は・・・」に子どもの頃から違和感があった。
親からも「そんな変なことしないの!」とか、「なんでって言われても、そういうもんだからだよ。」とか言われても、"なんでなんで攻撃" をする子どもだった。
だいぶ大きくなるまで。

大人になっても「年齢を聞くのはタブーだ」みたいなルールが相変わらず疑問である。聞いてはいけないと結構な場面で諭され、聞かれたくないという個人の意見も聞いた。だから、聞かない方がいいんだなとわかった。
でも、年齢ってその人が積み上げてきたものに沿っているものだし、恥じるものでもないし、年齢にいいも悪いもないし。
なのに、なんでだろうと思う。

だから、ワクワクと憧れで結婚指輪をはめた後にその事実を知るよりも、先に知ってから人生設計をするのが、わたしの性にはあっている気がする。

こんなこじれた性格で、感覚で生きていくのは大変だけど、それがこれからの時代に何か、変化を起こせるかもしれない。そう思って頑張って生きていこう。

指輪をはめるか、はめないか。
そしてそもそも、大事にしたいものがなんなのか。

ちゃんとちゃんと、そのことを、その意味を、自分の頭で考えるのが大事なんだなと思う。





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