"うまくゆかない"中にある手応え
相変わらず、思うように進められない。あれも、これも。日々の暮らし、日々の仕事に紛れて、ぼくの中に停滞前線が居座ってしまう。
手を動かせ、と思う。動かせていないから停滞しているのだということはわかっている。でも、手を動かすことは本当は簡単なことなのだ。簡単なことができなくなっているから止まっている。
簡単なことを続けるのが、じつは難しい。簡単であればあるほど難しいのかもしれない。簡単だと思ってしまっているから。
そういう作業に対する評価のようなものを、いったん横に置いて、ただただ手を動かしてみる。何もできなくていいから動かせばいいんだ。書く仕事で言うと、一文字書かないと二文字目もない──というわけ。
ところで、"うまくゆかない"と思う中には、何かあるんじゃないか、と思う。ねぇ、何かあるんじゃない? と自分に話しかけてみる。あぁ、そうかもしれないなぁ。
以前、「なりゆきの作法」というエッセイの中で、成功体験は役に立たなくなる時が来るから、うまくゆかないという感触を忘れないようにしよう、といったことを書いた。
"うまくゆかない"ことの中にも、何か、手応えがあるのではないか。順調な時には、「助けてほしい」とは思わないかもしれないが、"うまくゆかない"時には、誰かを思い浮かべるだろう。にっちもさっちもいかなくなった時には、どこかに、何かヒントがないか、と張り切って探せばよい。
(つづく)
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