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手紙を書く人

今日も書こう。

この数日は原稿を書くより手紙やメールを書いている時間の方が長くなっている。

書いて、届けたい人に届いたら、話が進む。進まないかもしれないが、もし進まなくても、ぼくの心は前に進める。

それが大事なことだ。

話している人に無視され続けると、大海の只中に浮かんで漂っているような気分になって、とても怖い。

いまぼくは仕事の話をしているつもりだけれど、仕事でなくても、何でも一緒だろうなぁと思う。

手紙は(メールでも)、心をこめて書く。その人に、伝わるように。何かマシなものが、大切なものが感じられるように。

ただし、ありもしないものや、できもしないものを、すごく良いもののようには伝えたくない。

じつは、こういう事情があり、こんなふうなことなんだけれど… と、ぼくは手紙(あるいはメール)の中でなるだけ正直でいようとしている。

手紙以外の文章でも、手紙を書くように書けば、いいのではないか、と思うことがある。

ぼくは書いている。誰かに向かって、それを届けようとしている。そして、ぼくは書きながら、受け取ってもいる。

書くという行為は、じつは双方向の営みだ。

(つづく)

「道草の家・ことのは山房」のトップ・ページに置いてある"日めくりカレンダー"、1日めくって、4月23日。今日は、"一色塗り"の話。

※"日めくりカレンダー"は、毎日だいたい朝に更新しています。


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