祝!三年ぶりのバンドツアー ~私的ライヴレポ⑤THE GROOVERS
前回のレポから一週間と空けずに開催されたライヴは、歴史的ホールとは趣の異なる老舗ライヴハウスから。地元でブルースの殿堂として熱烈なファンを持つTOKUZO(得三)です。この界隈は、姉妹店も近所にあり、他のライヴハウスも多く、かつて藤井一彦さんに「今池に住みたい」とまで言わせた大好きな街です。筆者は大昔の若かりし頃に一つ隣の駅の近所に住んでいたことがあります。徒歩でこの辺りまで来て中古レコード店を覗いたり、大型スーパーで日常の買い物をしたり。その頃にはなかったお店も今は沢山あって、現在はなんと筆者の娘が住んでおります。ご縁の多い街なのです。
余談はさておき、THE GROOVERS三年ぶりのツアーです。配信で何度かライヴを観させていただきましたが、やはり生演奏の現場で熱気に包まれる体験はライヴハウスならでは。ロックファンにはなくてはならない浄化作用でした。
実は、筆者はTHE GROOVERSに関してはわりと新参のファンです。ここだけの話ですが、藤井一彦さんのルックスが昔の上司に非常にそっくりで、その上司は良い人でお世話になった恩もあり好意しかありませんが、とても他人とは思えなくて、本当に無関係な理由でただただ申し訳ないのですが、積極的に聴き込んでライヴに行くという行為に結びつかなかったという経緯があります。そんなくだらない事情もあり、沼にハマる時期が遅れましたが、それは考え方によってはベストタイミングだったのかもしれません。年齢を重ねる毎に、音楽への嗜好が変化したり聴く幅が広がったりしているので、ブルース、ソウル、ジャズ、ポップスの要素をルーツに持つTHE GROOVERSの良さをより理解できるようになったということは言えます。
ですが、そこで忘れてはならないのが、藤井一彦さんの書く歌詞には、紛れもないロックのいわゆる古き良き反骨精神が貫かれていて、詩的、文学的な知性あふれる言葉の中には、政治や社会への批判だったり、人とのコミユニケーションの取り方の原点を見つめてみたりと、考えさせられる内容がぎっしり含まれています。その上で、反発ばかりで暴れる若造とは違い、大人のやさしさに満ちた視点で、諦念の中にも忘れてはならない感情だとか、本当に大切なものだとか、純粋な気持ちを掬いあげてくれる美しい言葉たち。文芸好きの方にも是非一聴おすすめしたいTHE GROOVERSです。
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THE GROOVERS
DEEP AUTUMN BLUES SHOW 2022
2022/10/9(日)
名古屋 TOKUZO
THE GROOVERS 3年ぶりのツアー
名古屋公演に行ってきました
天候は雨模様で 少し肌寒いです
3年の間 藤井一彦さんのソロ弾き語りや
SION & The Cat Scratch Combo
SION with Kazuhiko Fujii
など何度か 名古屋で一彦さんのギターを
聴きに行く機会はありましたが
本家THE GROOVERSとしては
アルバム RAMBLEのレコ発以来となります
コロナウイルスもまだ知らなかった頃に
個人的には初めてライヴを観たバンドの
メンバー全員による握手&サイン会まであり
アルバムのジャケットの余白は
3人のサインで埋まっています
今となっては貴重すぎる家宝です
その時は これから毎年の恒例行事にしようと
楽しみに思っていたのを憶えています
一彦さんが その時のライヴの挨拶で
THE GROOVERSは昔から聴いてくれてる人も
最近 新しく見つけてくれた人たちにも
両方の皆さんに同じように感謝しています
と 新参者の心許ない気持ちを汲んで
フォローしてくれた優しさが忘れられません
今ではイントロを聴いてすぐにわかる曲も
かなり増えてきて 今回 聴いたことがないと
思った曲は やはり新曲だったみたいです
終演後のステージに近づき機材を見に行くと
床に貼られたセットリストが視界に入り
そこに“新曲”の文字が!
今回は休憩もなく 長めのMCもなく
畳み掛けるように演奏され 久しぶりに
純度の高いロックを魅せてもらいました
息の合った3人のグルーヴは
チューニングの途中から合奏が始まり
音楽になっていて 無駄な雑音が一切なく
初めてライヴを観た時 いちばん驚いたのも
この美しい曲間の繋ぎ方でした
終始キレッキレの勢いのある演奏で
時間がとても短く感じられました
最後に また会いましょうと無事を願い
この場所が好きだからまた来たい と
何より嬉しい言葉を残してくれて
地方住民は幸せな気持ちに満たされました
来年もまたバンドでの公演楽しみです
ありがとうございました!!
ありがとうございます!