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私が「障害者を本当の意味で幸せにするのは福祉施設ではなく企業である」と思う理由

こんにちは。はるまきです。

私は学生時代に精神障害をと診断され、2年間を福祉施設で過ごしました。その後に3年間は障害者雇用(特例子会社)で働きました。

この5年間で私が感じたことは「障害者を本当の意味で幸せにするのは福祉施設ではなく企業である」ということです。

※障害にも程度があり、個人の捉え方も異なるので、あくまで私の感想であるということを断っておきます。押し付けるつもりはありません。

「障害者を本当の意味で幸せにするのは福祉施設ではなく企業である」と言われてもどういうことかはっきりわからないと思うので、下記で解説していきます。


福祉施設で過ごした期間

福祉施設に通っていたと言っても、何をしていたか想像がつかない方もいると思います。福祉施設で過ごした期間のことを少し話します。

福祉施設というのは精神科デイケアです。最初は週2くらいから始め、週4になり、体力が心の病を患う前くらいに戻ってきたなという時点で週2にしてアルバイトを始めました。

週4も行って何をしていたかというと、主に以下のプログラムに参加していました。

・俳句会プログラム
・麻雀プログラム
・軽い運動するプログラム
・散策プログラム
・音楽を流して聴くプログラム
・カラオケプログラム
・SST(ソーシャルスキルトレーニング)プログラム

1日は午前と午後に分かれており、1日2つのプログラムに参加します。9時から15時くらいまでですが、割と疲れます。

1日1000円弱を払って参加し、美味しい昼食もありました。「徐々に体力をつけよう」「社会生活に慣れよう」という気持ちでやっていました。

仲間である利用者さんもたくさんいて、毎日楽しく過ごせました。

特例子会社で過ごした期間

次に特例子会社で過ごした期間の話です。

人材系の会社でした。職種で言うと営業事務です。部署によって全く業務の難易度が異なるのですが、私の部署は求人広告の制作を行なっていました。

営業から渡されたデータを求人広告のフォーマットに落とし込む作業です。たまに自ら求人広告のライティングもします。普通に電話がガンガンかかってきて、対応しながら…というかんじでした。

当時の私の体力からすればハードな仕事でした。昼食を食べる時間がない日もありました。上司も割とハードワークを推奨する人が多く、「『健康に働こう』っていうスローガンと全然違うじゃないか」と愚痴っていた時期もありました。

2つの期間を比較して

圧倒的に大変なのは特例子会社で過ごした期間でした。安心して過ごせたのは福祉施設で過ごした期間でした。

それでも私は「障害者を本当の意味で幸せにするのは福祉施設ではなく企業である」と強く思うのです。

構造の話

2つの期間は構造が全く違います。

「お金を払ってお世話してもらう福祉施設」と「お金を貰って命を削る特例子会社」という違いです。

一見、福祉施設で過ごした期間の方が楽しく朗らかに過ごせて充実したんじゃないのかと思いますが、特例子会社の方が本当の意味での幸せを感じました。

人間の幸せ

人間の幸せについて、宗教みたいな話になりますが、本音で思っていることです。

特例子会社(企業)で過ごした期間は確かに福祉施設で過ごした期間より辛かったですが、人に褒められ、人の役に立ち、人に必要とされていました。しょっちゅう褒められて、役に立って、必要とされていたわけではないですが、タイミングによってしっかり感じられていました。人間の幸せというものは、シンプルに言うとこういうことだと思うのです。

人に必要とされて働き、自分で稼いで自立すること。そういう機会を提供できるのは福祉施設じゃなくて企業なんです。

まとめ

福祉施設と特例子会社の2つの期間を経た中で感じたことを書かせていただきました。

この考えを人に押し付けることはしませんし、「福祉施設で過ごすことが楽しい」という考えを否定するつもりはありません。私も当時はそう思っていました。

ただ企業で働くという機会を考えるタイミングがあるのであれば、一度飛び込んでもらいたいなと思っています。

少しでも皆さんの役に立てば幸いです。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

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