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席替え


「席替え」。学生生活を修了してこれほどまでに使われなくなる言葉もなかなかないのではないだろうか。

久しぶりにこの言葉を聞いた時、ドキッとした。
懐かしさもあり、自分にとっては嫌いなイベントだった。
今からネガティブな文章がはじまります。

あんなに嫌だった席替えから今、解放されているのだな。なんて幸せなことだろう。当時の私が聞いたらきっと喜ぶ。

席替えとは言わずもがな、主に小・中・高で
授業の際に着席している席を、ランダム、またはくじ引きで定期的に変えるプチ儀式である。
そう。当時の私にとっては「席替え」は大事(おおごと)だった。

私の隣の席になって喜ぶ人はきっといないと本気で思っていたし、学校とは授業を受けたり学びの場であるが、私は人間関係をかなり気にして、周りの人の動向や言動に神経をすり減らしていた。
よく声が通る、クラスメイトたちは声を大にして
短いスパンで担任に席替えを迫った。
「せーきがえ!せーきがえ!」
先生とのジャンケンに勝ったら席替えをするなんてこともあった。

なぜ、それ程までに席替えをしたがるのかが全く分からなかった。この人と離れたくないはあったけど。

2×3.5㌢程の紙を沢山作って、
そこに40番くらいまでの番号をマジックで担任の先生が書く。
あっという間に黒板に、先生が40席分の席の図と、
紙とリンクするように番号を黒板の机の図にも記入していく。
はーい、それじゃあ、窓側の席と廊下側の席の前二人ジャンケンして〜

その後、順番にひとりひとりが前のボックス内のくじを引いていく。口々にクラスメイトが体育祭で準優勝したレベルで声を上げている(?)
「お!」「やったぁ!!」「〇〇ちゃんと一緒!」
「えー俺またここー?」

あらかじめ目が見えにくい人は必然的に優先的に前の席が定められていたな。穏やかそうに何も言わずに、
移動するその人たちが羨ましかった。

自分と隣になる人は嫌だろうな。と心からそう思った。

なんかすごい書いてて悲しくなってきたんだけど笑

でも、私の苗字を先生が黒板の机の図の中に書いていく。
その隣の席を引いた人の顔を見る事がなかなか出来なかった。
「よろしくね」
そんな言葉すら言えなかったなー

かといって、自分以外の人達だけで盛り上がってるのも困る。今ならもう少し上手くやれるんじゃないかと思いつつも、やっぱり怖い。笑

てな訳で席替えが嫌いでしたって話ですね。

あ、でもなんだか楽しかった席替えも何回かあるし、
前後で手紙交換をしてみたり、
思い出すと悪いことばかりではないか。
飴ちゃんを配ってくれる人がいたり。
窓側の席だったらさ、窓とかカーテンとか閉めるかどうか迷ったり。
くじ引きなのに、5回連続ぐらいで隣になったりする人もいるんだよね。不思議なことに。

まとまりがなくなってしまったけど、
席替えって学生時代はすごいパワーワードだったな。
他の人にとってはどうなんだろう。

おやすみなさい


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