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ロンドンで差別に会ったら…?

こんにちは。

※今回は、「人種差別」というあまり明るくない話題が含まれているので、ご注意下さい。


昨晩、meet upのイベントに参加する予定だったので、その会場の最寄り駅から、歩いて会場へ向かっていました。そのmeet upは、language exchangeがメインのイベント。

友人が来られなくなってしまい、一人で行くのは緊張するので、行くかどうか悩みましたが、
まぁいいお友達ができたらラッキーだし…と思いながら、一人で向かっていました。


すると、会場に着く直前、歩道を歩いていると、向こうから電話をしながら歩いて来る男性が。
見た目を描写するのは良くない と分かっているのですが、中東系っぽい、50-60代くらいの男性。電話で話している言語も英語ではなく、外国語でした。

すれ違う直前、その男性は私に気付き、
少し睨んだ後(目を細めていたので、私には睨んでいるように見えました)、
丁度すれ違う瞬間に、わざわざ電話中の話を一旦中断し、「チンチョン。」と呟きました。
…そして、すれ違った直後、電話での会話を再開していました。

私は、「お〜まじか〜〜萎え〜〜〜」と思いながらも、
振り返ることはせず、完全に無視することにしました。


「チンチョンて何?」と思った方へ解説すると、「チンチョン」や「チンチョンチャン」というのは、アジア人に対する人種差別用語ですね。
元々は、中国語の音を真似た 言葉らしいですが、アジア人(特に東アジア人)に対する蔑称として、使われています。


要するに私はそのオッサンに差別用語を言われたわけです。


…まぁ詰め寄っても良かったんですけどね…。
ただ、本当にボソっていう呟きだったんで…100%確信が持てず…。
でも「チンチョン」って聞こえたと思うなぁ。ほぼ確定。
こういうボソって聞こえるか聞こえないかのレベルで言ってくるの、一番タチが悪いんですよねぇ。
寧ろ大声で叫んでくれれば、「Excuse me!?!?」て言えるんですが。この「うーん?言った?言ってない?」ていうのが一番モヤっとさせる。

オッサンも「チンチョン」と言ってから2秒くらい間があった後、電話での会話を再開させていたので、こちらの反応をもしかしたら伺ってたのかも。私がショックでも受けてる様子でも見たかったんですかねぇ。アフォですね。


そういえば、なんだかんだこういうダイレクト に差別用語を言われたのは、ロンドンでは初めてでした。
まぁ「ヨーロッパに住むアジア人女性」である以上、絶対に何かしら出くわすだろうと思ってはいたのですが、ラッキーなことに、今までイギリスでは全く無かったんですよ。
(いわゆる、マイクロ・アグレッションは日々感じたりしていますが、それについては、また別の機会に…。)


…で、これこそ差別的な発言なのは重々承知なんですが、アジア人に対する差別は、白人より非白人からの方が多い(というか強い?)気がします。
私が今まで旅行した国々での経験や、友人からの体験等を聞いた上での印象です。
これは決して、白人から差別がないという意味ではなく、非白人が皆差別的だという意味でも全くないです。あくまで、自分が今まで体験した中での統計上の話です。(日本人だっていい人・悪い人がいるように、どの人種にもいい人・悪い人はいる。)
何なんでしょうね〜。どうやら一部の中東・アフリカ系の皆さんにとっては、私たちアジア人が面白くって仕方ないみたいです。


こういうアジア人というだけでからかったり、差別的な言葉を掛けてくる人たちに思うのは、「あぁ〜心が貧しいんだな」と。「なーんか可哀想な人だ」と思うようになりました。


…とはいいつつも、その出来事に出くわしてしまった私は、もう会場が目の前だというのに、会場に入らず暫くボーッと突っ立っていました。


海外生活で私もメンタルが大分鍛えられたとはいえ、meet upに参加する意欲をグッと下げるくらいの功績をオッサンは残した訳です。


これから参加するのはlanguage exchangeのイベントのため、色んな国出身の人たちが参加する訳で…。「オッサンのような人がいたら?」「嫌な思いをしたら?」
「わざわざリスクがある場所に行かなくても良くない?」
と、考え始めると止まらなくなるネガティブ思考。


だがしかし。安くはないロンドンの交通費を払って会場前まで来てしまったので、ここで何もせず帰るのも癪だったので、勢いで会場へイン!(結局はお金。)結果、イベントで素敵な人たちに会う事ができ、3時間くらい楽しい時間を過ごすことができました。
本当に、素敵な人との出会いは、嫌な人との出来事をサッと超えてきてくれますね…。あのまま会場に入らず帰っていたら、「今日は嫌な一日だった。」で終わっていたところでした。


とはいえ、こういう出来事にまた出くわす可能性はあるわけで…。

海外に住んでいたり、海外旅行をする限り、「人種差別との遭遇を避ける」というのは、悲しいですが正直難しいと思います。

(勿論、「人種差別が起こるのは仕方ない」と言っている訳ではないです。「人種差別を無くしたい」というのは、私の人生における大きなテーマでもあります。)

あくまで現状としては、「差別を無くす」「差別に出くわすのを避ける」のがなかなか難しいので、「出くわした時にどうするか?」を考えておくのが大事なのかなと。


・徹底的に無視する
・相手に「辞めろ」と言う
・ボコボコにする(これはこっちが捕まるんで辞めましょう)

…色々選択肢はありますが、正解は分かりません。

無視すれば、人によっては「チンチョンて言っても反応がないから、つまらない。辞めよう。」と思うかもしれないし、「チンチョンって言っても何も言い返して来ない。よし、じゃあもっと言ってやろう。」と捉えるかもしれない。

相手に「それは差別だ。辞めろ。」と語りかけても、「うるせえ!」と反撃してくるかもしれない。(そもそも差別用語を言ってくるヤツが、素直にこちらの話を聞いてくれるケースなんて稀です。)

まぁ言ってしまえば、チンチョンなんて言ってくる野郎は、言われたこちら側の気持ちも、傷ついていようがいまいが、ぶっちゃけどうでも良いんです。
なーーーーーーんも考えてない人が多いんです。「あ、アジア人!チンチョン!ハハハー!」以上。お馬鹿なんです。(言葉悪くてすみません。)


そんな哀れな人たちに出くわしてしまったら、
無視するにしろ、言い返すにしろ、自分自身がストンと気持ちが一番落ち着く方法で対処するのが、現状の一番の策かなぁ。
「あーあ、可哀想な人だ」と思いましょう。

で、その後、自分が好きな食べ物を食べたり、好きな映画を見たり、好きなアーティストの曲を聞いたり、好きな人に会ったり…自分が大事にしているものに触れましょう。自分を大事にしてくれる人に会いましょう。

…ということで、昨日の嫌な出来事は、私の中ではもう浄化されました。
少しでも、嫌な思いをする人が減りますように。

では。

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