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気持ちよく仕事するのに大事なのはコミュニケーションの取り方だよね、っていう話。

私は、ITのプロジェクトマネージャーやテクニカルディレクターを生業としていまして、多くの人とコミュニケーションを取っています。

10数年前はプログラマーを生業として生きていたのですが、周りから「エンジニアの割にコミュニケーションが上手」「営業になってもいいかもね」と言葉をもらったことがありました。

もともと教員を目指していたこともあり、丁寧に人と接することや教えることが嫌いではなかったので、元々生まれ持った特性なのかな、と考えていましたが、ここ数年、対面のコミュニケーションだけではうまく行かないことが増えてきた気がしていました。コロナ禍で対面の時間も減った中、多くの人と短時間に正しい情報を伝える必要が出てきたからです。

そこで、ここ数年でわかりだしてきた、仕事で上手にコミュニケーションを取る方法について、つらつらと書いてみたいと思います。

愛想よく対面で会話できれば全て良し???

プログラマーだった頃、会話する人はあまり多くなく、社内の人もしくは特定のお客さんと技術視点の会話がメインでした。技術がわかる人ばかりではなかったため、わかりやすく噛み砕いて説明をしていて、自分としてもコミュニケーションはうまいほうだなー、と自負していたこともあります。

転職を多く経験しているため、その面談の場でも、「自分の長所は?」と聞かれると「新しい職場にもすぐに馴染むことができるコミュニケーション力です」と答えていました。

このころの自分が考えるコミュニケーションの定義は、相手に不快な思いをさせないように気を使いながら会話して納得してもらう、のようなものでしたが、年を重ね、仕事の役割が変わってきたり、関連する書籍を読んだりするともに、考え方が変わってきました。

全ての人と対面で会話することは現実的ではないし、相手にとって不要な時間を奪ってしまっているのかもしれない。会話でのコミュニケーションは、一つの方法に過ぎず、それ以外にもコミュニケーションをきちんと設計しないとだめなんだ、と。

特に、コミュニケーションで相手の時間を奪っているというのは、本当に意識すべきポイントです。それは、お客様はもちろんのこと、社内のメンバーや外注先(パートナー)さんも同様です。

必要な情報を適切な方法で届けることが大切

対面で会話できれば一番良いのですが、相手の時間を奪っているのであれば、気持ちよく仕事をしていることにはなりません。

よく言われていることなのですが、対面がもっとも相手に情報を伝える手段です。会うことで、五感をフル活用して情報を伝えることができるし、受け取ることができます。メールで受け取った印象で怒っていると思って慌てて電話したら、意外に温度感は低かったこともしばしばありました。

伝えられる情報量の多さは、以下の順番になります。

対面>ビデオ通話>電話>チャット>メール

例えば、何かを人に依頼する場合、何度もやっていることであれば、チャットやメールで「いつものあれをお願い」で通じますよね。

でも、何も情報を持っていない人にお願いする場合、依頼する内容を文章ベースで伝えると、本来は伝えるべき背景などが書ききれずに漏れてしまったため、こちらの考えていることうまく伝わらないことが多くあります。

伝えたいことを漏れずに書くように頑張ればいい、という考え方もありますが、すべてを文章にすると冗長過ぎて本来伝えたいことが伝わらなくなってしまいます。また、文章を考えて書くのは時間がかかり、タイパ(タイムパフォーマンス)が非常に悪い事がわかります。

情報量を多く伝える場合は、少なくとも電話など会話をして伝えることが必要です。プロジェクトの開始に、目的や背景を含めて説明するキックオフミーティングを実施する重要性がわかりますね。

(ちなみに、新人の頃、キックオフミーティングをお酒を飲みながら楽しく過ごすものだと勘違いしていたのはナイショの話です。。。)

もう一つ重要なポイントがあります。文章では「感情」が正しく伝わらないことが多いということです。

感情を伝えるときは、文章で伝えることは避けたほうが良いです。特に、ネガティブ(否定する、叱るなど)なことを伝える場合は、トラブルの原因になりますので、少なくとも電話などで会話するようにしましょう。

では、文章はどういうところで使うが良いのでしょうか?文章は、以下のような特徴があります。

  • 情報を残せること。

  • 同じ情報を伝えられること。

  • 情報を検索しやすいこと。

議事録(最近は議事メモとして残すことが多いですが)を書いておくことで、議論されたことや決定事項について、参加者の合意を取ることができます。また、会議に参加できなかった人も議事録を読むことで結果を知ることができますし、あの課題ってどうなったんだっけ?というのも簡単に検索して確認することができます。

音声や動画で情報を残せますが、文章よりお検索の効率は悪いため、必要な情報にたどり着くまでに、文章よりも時間がかかります。最近は、音声を文章に変換してくれるサービスもあり、AIの発達で解消されるのかもしれませんね。

同じ情報でもタイミングや方法によっては伝わらない

「以前もお伝えしているのですが」というセリフ、ほとんどの人が使ったことがあるのではないでしょうか。このまえ言ったから覚えておいてよ!というのが本音ですが、そんなことは言えないですからね。

逆も然りで、メンバーからの報告で「そんなこと聞いてないし」ということもあります。なんでもっと早く言ってくれなかったの?と聞き返すと、一週間前の定例会で報告しています、と反論され、慌てて議事メモを見直すと確かに書いてあった、なんてことも。

その時点で必要のない情報は、どんな手段を使ったとしても伝わっていないかもしれません。特に、日々の情報量が多く情報の取捨選択が必要な社長を始めとした役職者や、プロジェクトのキーマンに情報を正しく伝えるのは本当に難しいですね。

その時に必要な情報かどうかは、受け手の状況により変わります。先ほどの例だと、一週間前は自分に取っては重要ではなかった話題だったのかもしれません。

このように、相手にどうしても伝えたい情報がある場合、1回で伝わるということはない、と割り切って、こまめに情報を小出して印象に残して行くのがポイントです。例えば、会議で会話した内容を、メールやチャットで文章で伝えたり、翌日の朝会などで念押しして伝えたりすることで、相手の印象に残すことができます。

また、できるだけ印象に残るような伝え方を考えるようにしましょう。コンパクトにシンプルに、結果・結論を最初に持ってきて、理由などの補足を完結にまとめます。会話するときに詰まらないよう十分準備をし、スマートに伝えられるよう心がけましょう。

まとめ

ここまでつらつらと書いてみましたが、コミュニケーションの正解はなく、その場その場で判断していくしかないと思っています。

まとめまで書いてみて、本文を読み直してみたら、対面の良さが全面に出てしまった文章になってしまったかもしれません(笑)。つらつらと書いてしまったので、ご了承ください。。。

また、別の記事で文章でのコミュニケーションで大切なことについて深掘りしますので、よろしくお願いします。


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