SPI(非言語)一夜漬けの素 ③速さ・距離・時間
【例題1】
藤原君の家からデパートまでの距離は6kmある。自転車を使って分速120mで移動すると何分かかるか?
速さ・時間・距離のそれぞれの関係は以下の式で表すことができます。
距離=速さ×時間
速さ=距離÷時間
時間=距離÷速さ
これらの式が覚えにくい場合は、下の図を活用して下さい。キハジ(キョリ・ハヤサ・ジカン)の図と呼ばれるものです。求めたいものを手で隠すと、計算式が残ります。
例題1は、距離と速さがわかっていて、問われているのは時間です。よって、距離÷速さ を計算すれば良いです。しかし、単位の変換には気をつける必要があります。自転車の速さは分速120mですので、1分間の進む距離がm(メートル)単位でわかります。しかし、デパートまでの距離は6kmであり、km(キロメートル)単位です。これらの単位を揃える必要があります。
速さ・時間・距離の問題で必要な単位変換
・1km = 1000m
・1分 = 60秒
・1時間 = 60分 = 3600秒
覚えておくと便利な単位変換
・時速(km/時) → 分速(m/分)
⇒時速 ÷ 0.06 = 分速
・時速(km/時) → 秒速(m/秒)
⇒時速 ÷ 3.6 = 秒速
6km = 6000m に変換して計算しましょう。
6000(キョリ) ÷ 120(ハヤサ) = 50 (ジカン)
答え:50分
【例題2】
周囲1080mの池の周りを、太郎君は分速20m、次郎君は分速30mで反対方向に進む。二人が出会うのは何分何秒後か?
出合いの問題です。この問題は、二人の距離の縮まり方に注目します。
はじめ、2人の距離は1080m離れています。その後の1分間で、太郎君は20m進み、次郎君は30m進みます。すると、2人の距離は、太郎君の進む20mと次郎君の進む30mを足して50m 近づき、1030mになります。
もう1分間経つとさらに50m近づき、900mとなります。つまり、2人の間の距離は、2人の速度の合計分だけ近づいています。よって、出合いの問題は、次のように考えて解くことができます。
出合うまでの時間 = 2人の距離 ÷ 2人の速さの合計
1080 ÷ (20 + 30) = 1080 / 50 = 108/5 = 213/5
3/5分を秒に変換します。1分は60秒ですので60 × 3/5=36。
3/5分は36秒です。
答え:21分36秒
【例題3】
太郎君は分速20m、次郎君は分速30mで同じ方向に進む。太郎君が出発した10分後に次郎君が出発した。次郎君が太郎君を追い越すのは何分後か?
追い越しの問題です。この問題も、出合いの問題と同様で、二人の距離の縮まり方に注目します。次郎君が出発する時、10分前に出発した太郎君は20(m/分)×10(分)で200m先行しています。その後の1分間で、太郎君は20m、次郎君は30m進むので、2人の距離は10m縮まることになります。もう1分経つとさらに10m近づきます。
つまり、2人の間の距離は2人の速さの差分だけ近づいていきます。よって、追い越しの問題は次のように考えて解くことができます。
追いつくまでの時間 = 2人の距離 ÷ 2人の速さの差
200 ÷ (30 - 20) = 20
答え:20分
さて、ここから先は応用問題です。2題いっきに解きましょう。
【例題4】
(1)全長160mの電車が秒速20mで走っている。この電車が、長さ400mの鉄橋を渡り始めてから渡りきるまでにかかる時間は何秒か?
(2)秒速20mで走っている全長200mの普通電車を、後方から秒速40mで走ってきた全長160mの快速電車が、追いついてから追い越すまでにかかる時間は何秒か?
(3)秒速20mで走っている全長200mの普通電車と、秒速40mで対向してきた全長160mの快速電車が、すれ違うのにかかる時間は何秒か?
【例題5】
(1)時速3kmで流れる川の中で、30km離れたABの2地点を静水時の時速が7kmの船で往復した。往復にかかった時間は何時間か?
(2)C町から20km離れた下流のD町まで川の中を船で往復したところ、下りには2時間、上りには5時間かかった。この川の流速を求めよ。
例題4を解説します。
(1)400 ÷ 20 = 20(秒)と考えてしまいがちですが、それは間違いです。
電車が橋を渡るときの様子を下図に整理しました。橋を渡る間に先頭車両の頭がどこからどこまで移動したかを考えると、電車が移動した距離がわかります。
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