大きな嘘の木の下で ☆5
ー自分勝手な要約ー
本書は、①幸福論のウソ②お金論のウソ③仕事論のウソ④成功論のウソ⑤人生論のウソ⑥経営論のウソ、といったような6つの章からなっています。
①幸福論のウソ
世の中に蔓延っている幸福というのは、耳障りのいい"不幸の呪文"であると著者は、主張します。
幸せになろうと、がむしゃらに頑張る一方で、どこか自分の心にウソをついてる...といった逼迫感を感じはしないだろうか?
幸せとは、「状態」ではなく、「感情」を言い表す表現であり、100人いれば100通りの幸せがあり、その人の人生の時期、成長ステージによって異なるため、周りの人を幸せにしようと意気込むのは、単なる自分のエゴに過ぎないのです。
さらに、幸せとは相対的なものであり、このことにより、世の中の人は、批判やTwitterのクソリプを繰り出す羽目になるのです。
なので、相対的ではなく、健康や時間といった絶対的な「豊かさ」を指標に変えるのが得策だと思われる。
②お金論のウソ
お金は交換ツールでしかなく、世の中の全ては、"交換"で成り立っていると言っても過言ではありません。
著者によると、バイトを時給の高さだけで、選ぶのはナンセンス。
お金とは比べ物にならないくらいに、増やすことのできない時間こそが、値千金の資源なのです。
そのため、時給を重視して、時間を切り売りしている限りは、いつまでも"不利な交換"を強いられるのです。
ならば、「時給+α」のバイトを選ぶことをお勧めします。
そして、本当に自分を助けてくれるのは、お金ではなく、"自分の価値"と"それを必要としてくれる人たち"であるということは、肝に銘じといたほうが、良さそうです。
③仕事論のウソ
これからの時代は、モノの品質ではなく、ヒト重視で消費が促されるそうです。
テクノロジーが発達するにつれて、低価で高品質なモノが市場に溢れてきます。
そうなると、「品質が良いから、あの商品買う」ではなく、「あの人が勧めてくれるんだから、これを買おう」といったヒトで選ばれる時代になりつつあります。
すると、熱量を持って、プライベートにまで"仕事"を持ち込む人と、オンオフをはっきりと割り切って"労働"する人の間で、格差が開いていきます。
そうならないためにも、好きなことを仕事に。
それが無理そうであるなら、"労働"を"仕事"にするために、今の"労働"をゲーム化してみようではありませんか。
ゲーム化するコツは、「成長」「育成」「バトル」「収集」「交換」。
成長というのは、ゲームでレベルアップした時に、ポップな曲が流れるように、成長を可視化できるように仕事の出来によって名札の色を変えるといった感じです。
育成は、後輩を育てて、成長を共に共感するということです。
最も簡単かつ盛り上がるのが、バトル。
実際のライバルを作るに越したことはないが、仮想のライバルを作るのも一策。
収集・交換とは、平たく云へば、ご褒美化です。
④成功のウソ
成功本を読んでも、ほとんど役に立たないだろう。 なぜなら、十人十色で前提が違いすぎるからだ。
ならば、何を参考にすれば良いのか?
それは、「失敗するパターン」。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
経営であれば、誠実さ。 恋愛であれば、清潔感がなければ土俵に立つことすら出来ず、失敗するパターンというのはこういった、"そもそも"が出来ていないことが大半であったりする。
著者曰く、「行動すれば人生のほとんどは思い通りになる」とのことなので、自意識過剰が成功を妨げる要因だそうです。
でも、逆に考えてみてください。
世代・性別を問わず、万人に知られるのは、非常に困難で現実的でないですよね?
そう考えれば、周りの目も幾許かは気にならなくなると思いません?
⑤人生論のウソ
目の前の選択には、意味があるようでいて、実は意味がない。
その進んだ道を有意義にするもしないも、全ては本人の進んでからの努力次第なのである。
そう、人は、自分の実力・行動不足から目を背けるために、「あいつは、運が良かった〜」「あの人は、選択を間違えない!」といった錯覚を抱いてしまうのです。
⑥経営論のウソ
経済成長を終えた日本には、もう正解は存在しない。 あるのは、納得解だけである。
組織で動く上で、出来るだけ波風立てないように、事なかれ主義で進める傾向があるけれども、 人は、わがままな生き物であり、一つの不満を解消すれば、またもう一つ不満を募らせるといった泥沼化に発展するのが世の理。
故に、正解ではなく、自分を含めた、周りの人をなっとくさせようではありませんか。
生きる上で、特に大事なのは、他人に期待しないことである。
期待するから、裏切られた時に、落ち込む。
期待しなければ、想定通り。ただそれだけの話。
「百聞は一見にしかず。 百見は一考にしかず。
百考は一行にしかず。」
ーみんな、とにかく動こう。ー
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