からあげとからあげクン

唐突にからあげクンが食べたくなって考えたこと

からあげが食べたい日とからあげクンが食べたい日は違う。同じように、焼きそばが食べたい日とカップ焼きそばが食べたい日も違う。
一応名前に「からあげ」「やきそば」とついてはいるけれど、作り方にしても味にしても、別のジャンルだと思っていい気がする。

ここまで考えてはたと気づいた。
それってカレーやラーメンも同じでは。

カレーとラーメンはもはや日本の大衆食の二大巨頭だけど、これももとはと言えばインド料理や中華料理をアレンジしたものだったはずだ。
尤も、カレーに牛や豚を入れたりラーメンのスープに醤油や味噌を使った時点で本家本元とは大きく離れたわけなんだけど。

こんな風に「この料理めっちゃおいしいからもっと親しみやすく」ってアレンジした結果別ジャンルが生まれることって面白いなと思う。

この食文化の発展は「こんなの焼きそばじゃない!」って突っぱねるんじゃなくて、「これはカップ焼きそば味。おいしい。」って受け入れていったからこそだと思うし、みんなが「らしさ」より「おいしさ」を求めていった結果かなあと思ったり。

名前やカテゴライズに惑わされて物事の本質を忘れてしまったら、美味しいものにも素敵なものにも気づけないかもしれない。
ありのままを見るって難しいけど、からあげにはからあげの、からあげクンにはからあげクンの良さがあると知っている私たちには、不可能ではないはずだ。


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